2023年版情報通信白書より #3 ~ インターネット上での偽・誤情報の拡散等(前半)

リュディアです。2023年7月4日に総務省が2023年「情報通信に関する現状報告」(2023年版情報通信白書)を公表しました。少しずつ内容を見ていき皆さんとも要点だけ共有したいと思います。

今回は2章3節のインターネット上での偽・誤情報の拡散等を見てみます。ネット上の誤情報や紛らわしい情報が広がり大変なことになったという報道をたまにみます。あるいは大事になっていないだけで、ちょっとした誤情報は頻繁に見かけます。とくにコロナ禍ではウイルスに関すること、ワクチンに関することなど、誤情報が多数広まりました。人が弱ってるときは、皆、何かにすがりたくて冷静に考える力が無くなっているため誤情報が広がりやすい傾向があると言われます。

まず用語から見ていきましょう。アテンション・エコノミーという言葉をご存じですか?アテンションは注意、注視という意味です。今、ネット上には膨大な情報が溢れており、情報提供企業が皆さんの注意、つまりアテンションを如何に自分たちに向けて消費させるか?にしのぎを削っています。人の注意を引き付けるために人が強く反応するものを予測して、自社に引き付けようとしています。このような経済活動をアテンション・エコノミーといいます。このような活動では、誤情報とは言わないまでも際どい内容、過激な内容、憶測だけでまとめあげたニュースなど炎上するタイプのものが多いです。つまりアテンション・エコノミーは偽・誤情報の拡散、炎上と良い?相性をもつ経済活動なのです。

次にフィルターバブルエコーチェンバーという言葉の説明です。フィルターバブルは見たくないもの、自分にあわない情報を除外、つまりフィルタリングすることで、フィルタリングされない情報のみが提供されるようになる状態です。自分の見たいものだけ、聞きたいものだけ、が手元に届くので何がフィルタリングされているか気づきにくいという点が問題です。エコーチェンバーもよく似た考え方です。SNSやメッセンジャーのグループ機能を使うときに、自分と似た考えのユーザーのみをフォローすると、自分の発信に対しても自分と似た意見が返ってくるという状況のことを言います。フィルターバブルエコーチェンバーともに、自分が多数側、正解側だと思い込みんでしまい、視野が狭くなったり考えが偏ることに問題があります。またこれらが個人ではなくある程度の集団で成り立っていることも問題です。

今回は偽・誤情報の拡散の土壌になると考えられる用語の説明のみとします。

では、ごきげんよう。

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