x86 互換 CPU

リュディアです。私たちが使っているPCは Intel CPU が搭載されていることが前提となっています。その Intel CPU の上で Windows や他のアプリが動作することで日々の仕事や生活が成り立つわけです。Intel CPU と書いていますが Intel CPU と互換性のある製品という意味です。

厳密には命令セットアーキテクチャの互換性が必要ということになるのですが、ここでは技術的に細かい話は置いておきます。また Windows が ARM アーキテクチャをサポートしているという話も今回は脇に置いておいてください。以降、Intel CPU と互換、と書いている部分を x86互換 CPU と書くことにします。

今回の話題は x86 互換 CPU は AMD製だけなのかどうかということです。過去には Cyrix, Transmeta(エミュレーションだけど)など、いろいろな企業が参戦していたのですがインテルとの特許やライセンスの問題、あるいは販売不振などの要因もあり撤退しています。

現在の x86 互換CPU は AMD と 中国の上海兆芯集成電路有限公司 の2社が提供していると言ってよいと思います。まだ日本では馴染みのないこの中国の会社はどのような経緯で x86 互換 CPU を製造するようになったのでしょうか。会社のWEB は次のリンクを見てください。ただし中国語のみです。

まず VIA Technologies の歴史から見ていく必要があります。VIA は 1999年に Cyrix のプロセッサ事業を買収しました。

ここから x86 互換CPU を製造、販売するようになっていきます。その後、上海市政府と共同出資し半導体メーカー中国・上海兆芯集成電路有限公司を設立します。その際、VIA Technologies 傘下のCPUコアの半導体IPを手掛けた Centaur Technology から半導体 IP の提供を受け開発を始めました。

もし中国・上海兆芯集成電路有限公司の開発する CPUの性能がインテルやAMDに肉薄してくると x86互換CPU の世界も中国に席巻される可能性があります。また今の米国の制裁がどの程度効果を持っているのかもわかりにくい状態ですので引き続きモニターしていきたいと思います。

では、ごきげんよう。

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