2022年の電力ひっ迫について #2

リュディアです。最近、電力需給ひっ迫に伴う節電を呼びかける報道が多くなっています。電力需給ひっ迫についてまとめてみます。

電力需給ひっ迫について のまとめへのリンクをまとめておきます。

前回は東日本と西日本で電流の周波数が異なるところまでまとめました。元は電力需給ひっ迫が厳しい東京電力管内に、原発が多数相談している西日本からどのように送電するのか、という疑問から出ていています。

まず1つの国で異なる周波数の電流が流れている国は非常に珍しいです。なぜこのようなことが起こったのでしょうか。

時代は明治時代までさかのぼります。当時、東京はドイツから大阪はアメリカから発電機を導入しました。その周波数がドイツは 50Hz、アメリカは 60Hz であったことに起因するそうです。具体的には現在の北海道電力、東北電力、東京電力管内は 50Hz、中部電力は50Hz, 60Hz が混ざっており、それ以西は 60Hz となっています。

では60Hz の地域から 50Hz の地域に送電する場合にはどのようにするか、です。結論から書くと長野県と静岡県に周波数変換機能を持つ特殊な変電設備が設置されているとのことです。それぞれ 60万kW、30万kW で合計 90万kW です。

この数字が東京電力で発電している総電力量に対してどれくらいの量なのか想像がつきますか。次の東京電力ホールディングスのリンクを見てください。夏と冬で違いはあるのですが、だいたい 5000万kW - 6000万kW が需要量となっています。

西日本から変電して送電できる電力が約 100万kW だとすると、1/50 - 1/60 程度でしかありません。これでは心もとないですね。

そこで変換して送電する仕組みを増加させるべき継続的な努力をしているようです。例えば以下は2021年6月の日立製作所による紹介です。周波数の異なる東日本と西日本の電力融通を可能に 「飛騨変換所」が運用開始とあります。

このように西日本、東日本で電力の融通をすることも重要ですが根本的には国のエネルギー政策をしっかりとしてもらいたいと思います。

自動車をガソリンから電気へという動きにも影響を与えますし、そもそも先進国として電力需要が安定していないというのは問題だと思います。

では、ごきげんよう。

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