高校物理 定滑車と2つの物体のつり合いと等加速度運動 #2

リュディアです。定滑車と2つの物体のつり合いと等加速度運動の続きです。前半は静止状態を使いましたが、後半は次のように糸3をカットするところからスタートです。次の図と設定を見てください。

糸3をカットするので M > m の関係が成り立つことから物体Aは下方に、物体Bは情報に移動します。また糸3がによりつり合いの関係にありましたが、糸3がなくなったためつり合いの関係が崩れる、つまり運動方程式を扱うことになります。最初の問題は物体A, B が等加速度運動を行う際の加速度を求めなさいという問題です。再度の注意事項ですが、前半はつり合いの関係でしたが後半は運動方程式です。では次の図と物体A、物体Bに対する運動方程式を見てみましょう。

オレンジ色の太い矢印が加速度を表し、ここでは未知数 a としました。それぞれ物体A、物体Bに対する運動方程式も理解できますか。再度書きますがつり合いは成立していませんのでつり合いの式は使えません

両方の運動方程式には変数T1, a の2つがありますので連立方程式と考えて a を求めることができますね。両方とも T1 = の式なので簡単です。

これで加速度が求まりました。次は糸1にかかる張力を求める問題です。図中でT1としているものです。a が求まったので T1 はすぐに求まりますね。物体 A の運動方程式に求まったa を代入して T1 を求めてみましょう。

最後の問題です。滑車を吊り下げる糸2にかかる張力を求めます。しっかり意識してほしいのは、物体A, B は等加速度運動をしていますが、定滑車は静止したままなので定滑車に対しては力のつり合いが成り立ちます。

T2は次のように求まりますね。

この問題はこれで終わりです。ただもう一つ、応用的な解き方があって、こちらの方が早く解を得られます。物体をまとめて扱います。次の図を見てください。

右側が左の絵全体をまとめて抽象度を上げた絵です。定滑車もなくなっています。結局、物体Aが力により落下する様子を上に引き上げる力に置き換えたわけです。この状態で運動方程式をたてると次のようになります。

どちらの方法でも構わないのですが、まずは物体を個別に扱う方法、そこで余裕ができたら物体をまとめて扱う方法に進むのがよいと思います。

では、ごきげんよう。

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