何やらウォッシュという言葉

株式会社リュディアです。最近、メディアで何やらウォッシュという言葉を聞くようになってきました。また新しい言葉か、と思って聞き流してきましたがあまりによく聞くようになってきたので語源も含めてまとめてみたいと思います。

まずホワイトウォッシュ / Whitewash という言葉を Cambridge Dictionary で調べてみました。

日本でも家屋の壁材として利用する漆喰(しっくい)という意味以外に、粉飾や事実の隠蔽という意味もあるそうです。この意味を理解したうえで先に進みます。

まずグリーンウォッシュです。グリーンは環境保護を意味する色として知られています。ホワイトウォッシュのホワイトをグリーンにしたものがグリーンウォッシュです。どうもグリーンウォッシュは日本語で、Green Washing が正しい言葉のようなのですが、ここではグリーンウォッシュを使います。企業の CSR (Cooperate Social Responsibility)、つまり環境に配慮した社会的責任の負の側面として真の環境活動家から揶揄される言葉として使われだしました。1980年代半ばから使われだしたとのことですので思っていたより古い言葉でした。

グリーンウォッシュを一言で書くと環境に配慮しているふりをして金儲けをする、つまり消費者を騙す行為と言えます。

次にブルーウォッシュです。こちらは人権に配慮したふりをして金儲けをする、つまり消費者を騙す行為と言えます。

日本バルブ工業会の以下のページにグリーンウォッシュブルーウォッシュについて詳細に記載されていますので参考にどうぞ。なかなか面白いです。

次に SDGs ウォッシュです。SDGs は 2015年の国連サミットで採択され、2016年から 15年間のゴールとして設定されたものですので比較的新しいものです。SDGs ウォッシュも SDGs に取り組んでいるふりをして金儲けをする、つまり消費者を騙す行為と言えます。広い意味で SDGs ウォッシュはグリーンウォッシュを含んでいるといえます。SDGs ウォッシュの詳細説明や具体例は以下のページに詳しいです。

最後にエシカルウォッシュです。エシカル / Ethical という単語自体は倫理的、道徳的なという意味です。まずエシカル消費 / Ethical consumption という言葉を知っておく必要があります。消費者庁でも倫理的消費調査委員会が設定されています。消費者庁の言葉を借りるとエシカル消費とはより良い社会に向けて、人や社会・環境に配慮した消費行動(倫理的消費)のことです。

例えば環境に優しい成分で構成されている商品、地域で製造されたものを消費する、つまり地産地消、といったことエシカル消費の簡単な例です。今は流通経路が複雑なのでエシカル消費を厳密に行うには難しい時代ではあります。フェアトレードも広い概念でのエシカル消費に含まれるようにも感じます。

このことからエシカルウォッシュ倫理的、道徳的な観点からビジネスに取り組んでいるふりをして金儲けをする、つまり消費者を騙す行為と言えます。

今回は何やらウォッシュという言葉に焦点をあてまとめてみました。ウォッシュに該当する日本語って無いのですかね?と思うのですがいかがでしょうか。

では、ごきげんよう。



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