中国政府の脱米国製CPUとOS #2

リュディアです。ロイター通信が中国、政府使用IT機器から米国製の半導体やOS排除方針と報道しました。

前回はCPUについてまとめたので今回はOSについて考えてみます。CPUも大事ですけどOSも重要ですね。世界のPC市場で動作するOSは実質、Windows、MacOS, ChromeOSの3つだと思います。一部、特定用途のサーバーでは Linux ベースのOSが走っているものもありますが、ビジネス向けと限定するとほぼ Windowsの独占状態と言えると思います。この Windows を政府機関で使用するな、というお達しなわけです。CPUについては x86互換のCPUで、米国のインテルとAMD以外の中国製があることがわかりましたがOSはどうするのでしょうか。

OpenKylinというOSをご存じですか?中国初のオープンソースデスクトップOSとのことです。

もともと中国が独自に開発するOS Kylin があったのですが、そのオープンソース版と考えてよいと思います。Kylin自体はもともと中国人民解放軍国防科技大学で開発され軍で使われていましたが、これを商用にも拡張してきたわけです。ただOSが準備できたとして、そのうえで動作するアプリが問題です。Windows のアプリは x86の上の Windows の上で動作するものであって、Kylinの上で動作するようにできていないわけです。アプリもすべて開発していくのでしょうか。あるいはエミュレーションするのでしょうか。

中国の人口を考えるとすべて自前で開発して自分たちだけでビジネスを回すことはできると思います。しかし諸外国との取引も多いと思うので、そのときのやりとりしたファイルが別アプリのものであるとトラブルが発生しそうです。

CPUは性能劣化を我慢すれば何とかなりそうなのですが、OSとその上のアプリはどのようになっていくのか注意が必要です。

では、ごきげんよう。

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