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こまぎれ、はぎれ

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私を構成するハギレたち。徒然なるままに。 日常のこと/考えごと/エッセイ/読書感想文/
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記事一覧

責難は成事に非ず|エッセイ

世の中ってさ。言いたくなることたくさんあるじゃない? ネットやらSNSやらニュースやらで 誰が何しているのか見えるようになった分、 意見したくなることも増えたじゃない? 特に政治。 もっとこうしてよ! なんでこうすんの! そうじゃない! 憤ることはたくさんある。 そんなとき私は『十二国記』の一編『華胥の幽夢』を思い出す。 「責難は成事に非ず」 とある人物の遺言である。 責めることは何を成すことでもない、とざっくりそんな意味だ。 詳細は割愛するが、(ぜひ読んでくださいぜ

怠惰な性格の持ち主は親失格?|エッセイ

結婚して1ヶ月後、親になることが判明した。 こんなにすぐ? と有り難くも驚いたのが本心。 根が小心者で心がやわやわな私は、どうかこれがぬか喜びになりませんように、 と祈るように、心が舞い上がらないように抑え込んでいた、 ぬか喜びほど恐ろしいものはない。だって自分の心に裏切られるんだもの。 それはそれとして。 子どもを持つと、これまでなかった母性が目覚めると聞く。 こんなに自己中心的な私でも、子が第一になるのかしら? できるのかしら? そうしなければ、と思った。

1000年前と1000年後、行くならどっち?|エッセイ

 タイムマシンが発明されたとして、1000年前と1000年後、どちらかに行けるとなったらみなさんはどっちに行きたいだろうか。  私は断然1000年前で、夫は1000年後だと言う。だって過去は記録されてるけど1000年後は見れへんやん、と。おっしゃる通りではあるが、記録された過去が正しいとは限らないわけで、それを自分の目で見るのはとてつもない浪漫じゃないか、と私は思う。そもそも私は近未来テクノロジーとかより古代文明に魅力を感じるタイプだ。幼いころからそうだったし、今でも文明の

産後、こんなん聞いてないで5選|エッセイ

妊娠中というのは、色々情報を集めてしまう期間だと思う。 実際私もそうだった。 けれどそうであっても実際産後になってみると、こんなん聞いてない!となることがいかに多いことか……。 1.お腹ってへこまないのね!? 臨月となり、このお腹もあと僅かか……と愛でていた膨らんだお腹。 どっこい、お別れにはなりません。 もうひとり入ってますか?と思うほどへこまないお腹。まあ、子宮のサイズ戻るの待ちやししゃーないよね……。 1ヶ月〜3ヶ月ほどで元に戻るとは言われました。 余談ですが、妊娠

人生でいちばん強烈で、きっとそのうち忘れる体験|エッセイ

先日、人生で最も強烈であろう体験をした。 出産である。 厳しいものだと噂には聞いていたし、この10ヶ月に渡る妊娠期間でそれなりの覚悟を積んできたつもりだった。 だが甘かった。 こんなのトラウマになるよね!?というレベルで、もう二度と御免なくらいだ!と喚いていると、そのうち忘れるように脳ができてるから大丈夫〜、次のときには慣れてるよ〜と言われた。本当かは疑わしいが、もし本当ならば今のうちに書き残しておくべきでは!?となった次第。 さて、私には実母がいない。正確には、3年前に他

”好き“の感情は電化製品か革製品か|エッセイ

 パートナーや配偶者に対する”好き“の感情は、いつがピークだろうか。  片想い期間? 恋人初期? あるいは婚姻関係になってから?    買い物は、買うときにいちばん、その物への愛着が湧くのだという。例えば電化製品であれば、そこから機能は劣化し汚れて、テンションは下がっていくのだろう。(無論、人によるとは思うが)  革製品は、購入当初は固く、だんだん手に馴染み風合いが出てくる。つまり経年変化を楽しみ育てていくものである。(これも人による)  恋は前者、愛は後者、といえるかもし

電化製品とともに買うもの|エッセイ

 先日、夫と家電量販店に行った。引越しにあたって、いくつか要り用なものがあったからだ。  最初に、不動産屋に紹介してもらったところでエアコンを購入した。接客を担当してくれた初老の男性は終始淡々とビジネスライクに話を進め、どうもせかせかとした印象があったのを覚えている。エアコンについては詳しく教えてくれたし、満足のいく買い物ができたので不満はないのだが。  その次に訪れたのが、別の家電量販店。以前引越しの際に、近隣のお店より安かった(安くしてもらえた)のがそこだったので、先ほど

私を創るものたち

 昔から、洋画を見て育った。だからだろうか。今でも『映画を観る』と言えば洋画を観ることを第一にイメージする。  私は小説がいちばん好きなのだけれど、映画や舞台もだいすきだ。それも、ちょっとマイナーなもので自分にとって馴染みがあるものを繰り返し観るのがいい。  グレムリン、ホーム・アローン、東八番街の奇跡、スター・ウォーズ、毒薬と老嬢、赤ちゃん教育、ニノチカ、バードオンワイヤー、ファールプレイ、その他諸々。    ミュージカルもあった。  メリー・ポピンズ(これは原作の『メア

私、会社員向いてないんじゃないか|エッセイ

 表題の通りである。私って、会社員向いてないんじゃないだろうか。いや、そこそこ人間関係はうまいことやれるし、新卒から1年で限界を感じて離脱した営業職に比べると、今の仕事はまだ続けられている。たぶん4年くらい。けどどうしようもなく、会社に行って仕事を楽しもう! という気になれないのだ。  もちろん、仕事が楽しむためのものではないことは理解している。仕事とは、お金をもらうために会社が求める能力を提供し、対価を得るものだ。だから、楽しみたいんだって言っているわけではない。それに私は

今日も書いたよ!|日記

 唐突に日記を始めてみた。おそらく不定期更新になると思う。  ここ3日ほど、不思議なことにモチベーションが高い。なんのかというと創作についての、だ。今日は通院のため仕事を休んだので時間があったのもあって、ずっとパソコンに向かっていた。いや、ずっとは言い過ぎた。途中でサラダも食べたしちょっとゲームもした。  今書いているのは、所謂ローファンタジーと呼ばれるジャンルのもの。長編になる予定。ワード3ページも進めたの! 遅筆な私にしては珍しい!  ただ、思わせぶり展開が好きなせい

人生の過ごし方|エッセイ

 今の人生、楽しいことがたくさんあるはずなのに、どうしてもいやなことに目がいきがちになる。なぜかって、その<いやなこと>が生活の大半を占めているから。  ええそうです。仕事です。  仕事自体がいやなわけじゃないんです。高校生からずっと途切れずアルバイトしてきたし、なんやかんや社会人経歴の中でもブランクはありません。そして今の仕事内容が嫌いなわけでもない。じゃあなんでいやなのかと言うと、もうそれは人に尽きる。人生の悩みはほとんどが人間関係に帰結すると唱えたのはアドラーだけど、今

欲にはキリがないけれど、だからこそ。|エッセイ

 明けましておめでとうございます。(すごく今更。もう2月)  2023年、令和5年。卯年ということで、飛躍の年とも言われますね。  さてさて、表題の件ですが、今回は欲についてお話をしたいと思います。 あ、マズローの欲求階層説ではないです。  実はわたくし昨年結婚したのですが、人生1回きり(にしたい)大きなイベントだからか、今までなかった欲の出方をしたんですよね。  まず指輪。  私はもともと婚約指輪要らない派で、彼にもそう話してたんです。が、結婚指輪を買った後でやけに婚

結婚指輪を買いました。(入籍日も決まっていないのに)|エッセイ

 タイトルの通りである。  結婚指輪を購入した。そう、入籍日も未定なのに。  私と恋人は、これまでひたすら勢いで物事を進めてきた。交際開始はさすがに勢いじゃなかったと言いたいけれど、同棲も勢い(例の社会情勢のせいでデートで行く場所がなくてノリで不動産に行ってその日に内見して物件を決めた)だ。  そんな私たちは、指輪も勢いで購入した。とは言えそれなりに流れはある。まあまあ聞いてくださいな。  まず、最近私とデートに行っていない&お金は節約したい、という理由で、ゼクシィフェス

脈々と受け継ぐなにか|エッセイ

 家族って大きい。遺伝因子と環境因子のそれぞれで、大部分を占めている。それがすべてだなんて言うつもりもないし言いたくもないけれど、受け継いでいくものって、良くも悪くもあると思う。  今回はそんな話。家族が壊れるってこういうことだなって、思った話。

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