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『ザ・アンリマーカブル・ナイト』⑤


 千束はピザを大皿に載せると、小上がりの方へと持って行く。中央にちゃぶ台が再び鎮座し、それを囲むようにL字型に布団が備えられた、それ。

 まさに、夜中のパーティ仕様である。

 そこにカトラリーやピザカッター、皿、そしてコップ……トドメに14インチタブレットがスタンドで立たせられているという状態だった。

 そこにトコトコと店の奥からクルミが大型のポテトチップを持ってやって来ると、彼女はそれをためらいなくパーティ開きにしたのだった。

「ヒューッ!! まさに喫茶リコリコ・オールナイトパーリィ!! スポンサード・バイ・クぅルぅミぃ!!」

 千束が今にも小躍りしそうな足取りで小上がりに上ると、ピザを中央に置く。

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