『A Day of No Guns』④
散開するように、三人はそれぞれにプリクラ筐体から出る。
千束はシャッターのしまっている出入り口側のスーツ、たきなは事務所へ続く扉の前に立つマッチョへ。カスミもまたたきなから離れて大きく迂回するようにしてマッチョの方へと向かった。
打ち合わせたわけではなかったが、自然とそうなった。
それは恐らく、スーツの方が腕が上だと千束もたきなも判断したせいだろう。
たきなは、千束の心配はもう辞めていた。
足周りが弱くとも、暗闇の中で戦う事になったとしても……恐らく自分より千束の方が優秀で、うまくやってのけるはずだ。