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まだまだリターゲティングは活用できる!LINE広告におけるリターゲティングの活用方法

こんにちは、LINE Frontlinerの若菜良平です。

今回はLINE広告におけるリターゲティングの活用に関して、深ぼって考え方をお伝えできればと思います。

昨今Cookie計測の制限に向けた動きが加速しておりますし、LINE Frontlinerの遠藤さん奥川さんも自社で従来のリターゲティング広告に代わるサービスの開発を進め広く活用されています。

時代の流れに合わせて、よりクオリティの高い解決策を活用していくことは非常に大事ですし、積極的に活用していくべきと私自身も考えています。

しかし同時に、まだまだLINE広告内でリターゲティングを活用することも、施策全体に大きくインパクトを与えると考えています。

なので今回は“あえて”LINE広告で完結するリターゲティングの活用についてまとめていきたいと思います!

1. LINE広告におけるリターゲティング配信の変遷

LINE広告における最大の強みは、圧倒的なユーザーリーチ数をベースとした広告配信量やCVの最大化にあることは、今も昔も同様であると考えています。

一方でインターネット広告において長く活用されてきたリターゲティング配信においても、LINE広告は数多くのアップデートを経て、年々改善してきていると実感しています。

特に感じているのは、同様の属性・ユーザー数のオーディエンスへ配信する場合でも、低いCPCで配信が進みやすくなり、結果としてCVも増えやすくなったことです!

今も昔もターゲティング配信における配信の拡大性やCVの最大化が一番の魅力ではあるものの、リターゲティングもポイントを押さえながらしっかり着手することが、施策の成功確率を大きく高めると考えています。
そして活用しやすくなったことに関しては、大きく以下の理由が考えられます。

✔️広告IMPが年々増加している

各種配信面の拡大やトークリストの表示割合を増やしたアップデートなどで、年々広告インプレッションは増加傾向にあります。

従来はタイムラインやLINE NEWSなど配信面が限定的だったこともありCPMやCPCは比較的高かったですが、現在は広告在庫数や表示形式の多様化により、比較的低CPM・CPCで配信が進みやすくなっています。その結果、トータルで見たときにCPAは良いままに、CV数の拡大につなげやすくなりました。

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※出典:LINE株式会社 決算説明会 2020年12月期第3四半期決算補足説明資料

✔️広告フォーマットのバリエーションも増加している

合わせて、広告フォーマットのバリエーションも年々増えてきています。

静止画・動画・カルーセルと使い分けることによって、同一ユーザーへの配信であっても、広告配信面を分散させることができますし、フォーマットの特徴を加味しながらクリエイティブの見せ方を変えることによって、広告疲弊を緩やかにしながら、クリックや購入につなげやすくすることができます。

例えば、静止画だとクリック・CVしないけど、動画だと気になってクリック・購入するみたいなケースもあり得るので、同じターゲットユーザーへ配信する際も、複数フォーマットの活用はおすすめです。

✔️配信の最適化手法も選択肢が増えている

最後に入札方法の選択肢が増えたことも、活用の幅が広がった大きな要因と考えています。

リターゲティングは基本的には、直近に自社サイトに訪れた興味度の高い方に限定して配信することが多いため、CPCの入札価格を手動で高く設定し、配信を最大限行うことがセオリーかと思います。

そのため、リーセンシーの短いユーザーへCPC配信で高入札を行うことが有効ではありますが、同時にリーセンシーの長いユーザーや、興味度が低いユーザーへの配信も有効なケースがあります。

そういったユーザーの方々へは前提としてどのようなセグメントを切るかということに加えて、CPA最適化配信を活用することで、より安定的にCVへつなげられることが多いです。

CPA最適の自動入札においては、CPC配信では加味されない「CVしやすいかどうか?」も配信の際に考慮されるため、広くユーザーリーチを設定しても、デモグラ配信や類似配信以上のCPA効率の良さを実現できるケースも多々あります。

2.実践編 リターゲティング配信の活用ポイント

✔️フォーマットは複数バリエーション用意する

1つ目は前述のとおりですが、リターゲティング配信においても、特定のフォーマットだけではなく、複数のフォーマットを用意して始めてみることがおすすめです。

例えば、square静止画とsquare動画で同様のユーザーへ配信してみるとか、動画制作が難しければ、square静止画とSmall Imageを同時に試してみるのもよいかと思います。

同時に配信のカニバリもケアすべきで、フォーマットを変えたとしても、同様の配信面に表示されることが多いと、ユーザーにとっては「また同じ広告か、、!」という印象は与えかねません。

この点は、100%正解があるわけではなく、少しでも多くCVを増やしたいのであれば、多少は目をつむって広告グループを増やしていけばよいですし、CPA効率とCV件数の最適化を目指したければ、初動では広めに配信テストを行いつつも、最終的に配信フォーマット・広告グループを精査していくといった対応が取れればよいかと思います。目的を明確にしてから設計することが重要になります!

✔️ターゲットと配信手法の掛け合わせを意識する

リターゲティングの入札方法を検討するときに考慮すべきは、

・対象ユーザーの属性
・対象ユーザー数

の2点が挙げられます。

ユーザー属性に関しては、ページの流入階層が浅かったり、来訪からのリーセンシーが長く購入確度が低いユーザーほど配信の最適化に頼っていく必要があります。

もう一点重要なのがユーザーリーチ数で、特に学習の最適化に一定のCV数を要するCPA最適化配信を行う場合は、CVが安定的に見込めるほどのインプレッション・リーチが見込めるかは検討すべきポイントとなります。

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また同様のユーザー数でも、広告在庫が多いSquare/Card静止画と、最も限定的なVertical動画だと、インプレッションのしやすさは大きく異なるので、フォーマット毎の配信先や広告在庫の大小もケアすべきポイントとなります。

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※出典:LINE Business Guide 2021年7月-12月期 

✔️配信するクリエイティブの留意点

最後にクリエイティブに関しても一つポイントを紹介します。

通常のターゲティング配信と同様ですが、リターゲティング配信においてもどんなクリエイティブを配信するかは、配信効率に大きく影響を及ぼします。

もちろんクリエイティブ毎の勝率やCPA効率はリターゲティングの方が明らかに良いケースが多いですが、配信開始してみて、すぐ良かったからとずっと配信を続けていたとしても、もしかしたらもっと改善する余地は残っているかもしれません。

具体的なポイントについてお伝えする前に、リターゲティング広告において、対象となるユーザーには大きく以下の2パターンがあると考えています。

① 興味はあったけど、CVするまでには至らなかったユーザー(モチベーション問題)
② 時間の関係上、やむをえなく離脱してしまったユーザー(タイミング問題)

例えば、①のユーザーへは、あえて違ったクリエイティブや遷移先を用意することで、CVに至ってくれるかもしれないですし、逆に②のユーザーへは、通常のターゲティング配信と全く同じクリエイティブが表示されることで前に欲しかったあれだ!と思い出してもらえ、タイミングさえ合えばCVに至る可能性があるかもしれません。

両方のパターンがあり得るからこそ、両方を試してみて、配信実績や商品・対象ユーザー属性なども加味しながら、より良いクリエイティブのパターンを模索していくことも、成果改善につながる可能性を秘めています。

3.まとめ

ここまでリターゲティング広告における変遷や活用ポイントについて紹介してきました。

リターゲティング広告においても、広告フォーマットや配信ターゲット、配信手法の掛け合わせを意識して勝ちパターンを見出すという考え方はとても重要です。

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リターゲティングはどのサイトに訪れたユーザーへアプローチするか、リーセンシーはどこまで広げるか・狭めるかなど、突き詰めるとやれることは無数に存在します。

それに加え、広告フォーマットや広告の訴求・表現なども加味すると、配信する広告グループ・広告数はかなり多くなるものの、その分確実に成果の最大化に近づけられる配信であると実感しています。

ITPはじめこれからより一層逆風は強まるばかりですが、まだまだ施策の成功に欠かせない配信であると考えているので、皆さんもぜひ活用いただければと思います。

今回は以上になります。最後までご覧いただき、誠にありがとうございました!

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