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LINE広告で獲得効果を持続させるためのポイント3選

こんにちは、LINE Frontlinerの若菜良平です。

今回はLINE広告を通じて、継続的に新規ユーザーを増やしていくにあたって、私が大事だと思っているポイントについて、ご紹介できればと思います。

以前同じくLINE Frontlinerの野嶋さんと対談させていただいた際も、手離れよく大きな成果を出せることがLINE広告の強みであると紹介しました。

■「ターゲティングしないほうがマシだった」は過去の話?LINE広告のプロが語る進化

実際に、成果の大きさは従来のまま、運用工数削減のための機能が拡充されていき、年々生産性の高い広告メディアになっていると感じています。

一方で、もう少し「こんな機能があったらいいな」ということが実際に活用されているみなさんも、感じる瞬間があるのではないでしょうか?

今回は成果の継続・安定化の観点で抑えるべきLINE広告の特徴を振り返りつつ、安定的な運用を実現するためのポイントを3点ご紹介します。

LINE広告の特徴について

まずは実際に様々な運用型広告を運用してきて、特にLINE広告において特徴的な点について紹介します。

1.配信面指定がないこと

LINE広告の特徴として大きいのが、直接的に広告配信面の指定ができないという点です。例えば、9:16サイズのVertical動画はLINEアプリ内においてはLINE Voom(旧タイムライン)のみ配信されるフォーマットですが、それ以外のフォーマット・サイズに関しては、少なくとも2つ以上の配信面に配信されます。

※出典 LINE Business Guide 2022年1月-6月期

また同じLINE Newsにおいても、広告表示時の横幅が100%で大きく表示される枠もあれば、横幅が50%以内の小さく表示される広告枠もあります。

こういった配信面・広告枠の精査は広告運用者が直接的にコントロールできず、最適化ロジックをもとに自動的に配信されて行きます。

2.フリークエンシーコントロール機能がない

運用型広告の中には、同一ユーザーへの特定期間(日・週・月など)に広告を何回まで表示させるかといった、フリークエンシーを設定できるメディアも存在します。

広告の内容にもよりますが、基本的には同じユーザーに何回も同じ広告が表示され続けると、徐々にクリックやCVの割合は減っていく傾向にあるため、そのような機能が存在しています。

一方でLINE広告においては、ブランド広告主向けの「リーチ&フリークエンシー」を活用すればフリークエンシーのコントロールはできますが、CVを目的とした広告配信においては、その機能は存在していません。それでも膨大なアクティブユーザー数と多くの広告配信面があることで、大規模な広告出稿を継続的にできる広告メディアであるとも言えます。

3.類似配信の使い勝手

ここまでないものばかり挙げてきましたが、LINE広告における類似配信の活用はかなり有効であると考えています。類似オーディエンスは、1〜15%まで設定でき、月間8,900万人が利用している中で、類似1%の配信でも約80万人のユーザーに配信が可能です。

また類似度は最大15%(約1,200万人)まで設定することができることや、自動で%設定してくれる機能もあり、目的に応じた使い分けがしやすいのもLINE広告における類似オーディエンスの特徴となります。

※出典 LINE Business Guide 2022年1月-6月期

LINE広告で効果改善・継続するために

ここまでは機能について紹介してきました。ないものを多く特徴としてあげてきてしまいましたが、逆に言えば自動的に最適化してくれる要素が多く、運用者が細かくみなくても成果が出しやすい媒体とも言えます。一方で、悪化した際に、具体的な悪化理由が分かりにくいという側面もあります。これは自動化が進んでいく限り致し方ない部分でもありますが、直接的にではないにしろ、悪化を未然に防ぎ、成果を安定化させるためにできることはいくつもあると思っています。

今回はそのポイントを3つご紹介できればと思います。

1.クリエイティブによる改善

特徴の一つ目で紹介したように、LINE広告は配信面のコントロールがしづらいことが特徴です。ただし、配信面・広告枠によって、配信される際のCPM(1,000インプレッションあたりの配信コスト)にはばらつきがあります。

傾向としては、例えばLINE VOOM(旧タイムライン)のように広告が大きく表示されユーザーに内容を理解してもらいやすい広告枠に関しては、CTRやCVRも高く、CPMも高い傾向にあります。一方でトークリストやLINE NEWSの一部広告枠のように表示の小さい広告枠はCPMが安い傾向にあります。

上記の内容はLINE広告全体の出稿状況や、日々細かいロジックの変更を行われているはずですので常にその通りとは言えませんが、CTRを高めることでユーザーにとって良い広告と認識され、CPMが高く視認性の良い広告枠に配信されやすくなり、結果としてさらにCTRもCVRも高まるというサイクルに入る場合もあります。

一方で、横幅が50%以下の小さい広告枠に配信されることも完全に避けることはできないため、トークリストやLINE Newsの小さな広告枠に配信されたとしても、何の広告なのか分かり易いバナー制作を心がけることも重要です。

様々な広告配信面・広告枠があるため、LINE広告は一概にCPMやCPCが安ければCPA効率が必ず下がるとも言えない広告メディアです。媒体特性に沿って広告クリエイティブを制作するかも成果に大きな影響を与えるポイントの一つとなります。

2.配信ターゲティングの網羅と日予算調整

特徴の2つ目に挙げたフリークエンシーコントロールに関わる内容ですが、直接的なコントロールはできないので、配信ターゲティングを網羅的に広げていくことと、日予算をどのように調整していくかが肝になります。

ターゲティングに関しては、まずは類似配信の1%から進めてみることが効率の観点ではおすすめですが、月間で数千・数万の新規ユーザーを増やしていきたいといった場合などは、類似1%だけだと効率の悪化が避けづらくなるため、類似の%を広げたり、デモグラターゲティングの活用も積極的にすることが必要になります。

またターゲティング設計と合わせて、広告予算をどのように設定するかも重要なポイントになります。

広告のフリークエンシーは単純な接触回数だけではなく、どれぐらいの期間であったかも考慮すべきだと考えています。同一ユーザーが10回広告を見たとしても、1週間で10回見た場合と1ヶ月で10回見た場合では、ユーザーにとっての印象は変わる可能性があります。

そういったことから、私は実際に1広告グループあたりの予算上限を設定して運用することが多いです。その際には例えばリターゲティングか類似かデモグラターゲティングかによってユーザー数に違いもあるため、推定リーチ数も考慮して設定しています。

具体的な金額感に関しては、リーチ数以外にもどのようなサービスを扱っているかということや、クリエイティブの本数やバリエーションの多さにもよってくるので一概には言えませんが、一つの勝ち筋に頼りすぎず、ターゲティングやクリエイティブ、予算調整なども含め網羅的に対応していくことが必要です。

このようなことをケアすることで、今まで効率が維持できず1週間しか配信できなかったクリエイティブが2週間、1ヶ月以上配信できるようになっていくこともあるはずです。

3.類似オーディエンス配信の活用

類似オーディエンスの重要性に関しては、すでに様々な場面で紹介されていますが、LINE広告においては他の広告媒体と比較しても、“外せない配信手法”であると感じています。

類似1〜5%とデモグラ配信を行なったアカウントの実績比較が以下のグラフの通りなのですが、デモグラ配信と比較し類似配信は新規ユーザー数が1.67倍、新規ユーザーも多く増やせている中で、CPA効率も5%改善といった結果が出ています。

こちらの事例は月間新規ユーザー数が約1万人、広告費も5,000万円以上配信している実績なので、LINE広告における類似配信の可能性の大きさがわかる実績であるかと思います。

まとめ

多くのLINE広告を活用される皆さまにとって、成果が出ていない状態から成果を出すこと、そしてその成果を長くにわたって残し続ける(伸ばし続ける)ことは非常に重要な課題となっているのではないかと思います。

LINE広告において、成果を出し続けるための考え方として、今回の内容を覚えておいてもらえれば幸いです。

今回は以上となります。最後までご覧いただき、ありがとうございました!


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