ワインとグラスの美味しい関係
こんにちは。ソムリエ野尻です。
本日はワイングラスについてご説明します。
ワインの味わいによって最適なワイングラスは変わってきます。
■味覚を感じる舌の位置
人の舌は画像のように場所によって感じる味わいが変わってきます。良いワイングラスはそのワインの味わいを100%引き出せるよう舌のどの位置にワインが当たり、どのように広がっていくかなども計算されてデザインされています。
■渋めのしっかりした赤ワインに合わせて
フランス・ボルドー産の赤ワインやカベルネソーヴィニヨンなど渋みの比較的しっかりした赤ワインには、こちらのようなグラスを。ゆるやかなすぼまりの大きなボウルによって、複雑で芳醇な香りを解きほぐします。
また、ワインが舌上で横に広がるため、厚みのあるボディを感じつつ強い渋みをやわらげます。
■酸味が印象的なやや軽めの赤ワインに合わせて
フランス・ブルゴーニュ産の赤ワインやピノノワールなどやや軽めの赤ワインには、こちらのようなグラスを。大きなボウルが香りを十分に開かせます。
ワインが舌先に導かれることで、強い酸味と果実味とのバランスを整えます。
■すっきりした味わいの白ワインに合わせて
フランス・ボルドー産やロワール産の白ワインやソーヴィニヨンブラン・リースリングなどすっきりした印象の白ワインにはこちらのような少し小さめのグラスを。
縦長でしっかりとしたすぼまりをもつスタンダードな形状のため、幅広い用途でご利用いただけます。
ワインは舌先に導かれ舌の中央を直線的に流れ、果実味と酸味のバランスを整えます。
世界的な試飲会でも使用されるタイプです。
■ややコクのある白ワインに合わせて
フランス・ブルゴーニュ産の白ワインやシャルドネを樽熟成させたようなワインにはこちらのような大ぶりなグラスを。こってりと凝縮した果実味と柔らかい酸味をもつ白ワインに最適です。
ワインが舌上でワイドに広がるので、柔らかな酸味と豊かな果実味とのバランスを整えます。
■スパークリグワインに合わせて
これまではフルートグラスといわれる細いグラスが主流でしたが、フルートグラスでは楽しみきれない複雑で豊かなアロマ、きめ細かい泡、気品ある酸味やミネラル感と果実味が、優美に織りなす本来の魅力を楽しめる最新世代のシャンパーニュグラスです。
かといえ、ご自宅でワインを楽しむ方がこの5種類×人数分そろえるのは予算的にも場所も必要になりますので、どれか1種類ならすっきり白ワイン用のグラスが汎用性も高くお勧めです。
■最近人気の脚なしワイングラス
ここ最近人気が出てきているのがこの脚なしのワイングラス。レストランで使っているところも見かけるようになってきました。
ワイングラスはやっぱり脚がないと!と思う方もいらっしゃるかと思いますが、ソムリエ野尻も家では脚なしワイングラス派です。
一番の利点は管理が簡単。洗いやすい、しまう場所を取らない、なにより割れ難い。飲み終わった後、酔っ払いながら洗ったりすると、脚ありワイングラスだと割っちゃうんですよね…..その際の家族の冷たい目線で酔いも覚めちゃいます…..
ワイングラスはワインを楽しむときにはとっても大事。ぜひお気に入りのワイングラスでお楽しみください。ボナペティ~