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6/13 sat|ランドスケープ・デザイナーの田瀬理夫さんと考える、〝あたり前〟で〝他愛のない〟豊かな社会の形

6/13(土)の午後。青山ブックセンターのウェビナーで田瀬理夫さんと、公開講座のような、公開インタビューのような90分間をつくります。内容が見えてきた。大きく三部構成でゆきます。

冒頭・第一部は、田瀬さんの最近の仕事のレビューをいくつか。まず、建築家の堀部安嗣さんと手がけた、香川の「讃岐緑想」のプロジェクトから。これは以前、工務店数十社が集う全国会議で「『180°SOUTH』(Patagoniaのイヴォン・シュイナード、THE NORTH FACEのダグ・トンプキンスの旅を辿り直したドキュメンタリー)を見て!」と唐突に語っていた素敵な社長さんが率いる菅組という工務店が建てた、泊まれるモデルハウスのような場所。

住宅の価値が「見た目」でないのはあたりまえの話で、にもかかわらず住宅展示場ではもっぱら見た目のプレゼンテーションが繰り返されている。丸一日くらい身を置いてみないと、空間の質はわからないよなあ...と常々思っていたところに「讃岐緑想」が現れた。今年。しかも堀部さんの建築に泊まることが出来て、窓の外には田瀬さんの緑地がつづいているという。

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田瀬さんは近年、堀部さんとの仕事をいくつか重ねている。考え方や感覚が合うんだろう。堀部さんは確か、CADを使わず、鉛筆で図面を描いているんじゃなかったかな。そういうところも似ています。

つづいて建築家・安宅研太郎さんとの仕事をいくつか。一つは僕もかかわった、岐阜の在宅医療クリニック「かがやきロッジ」。この場所は竣工から2年半くらいで、緑地もだいぶフサフサしてきた。

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いま、隣接する敷地に、二期プロジェクトで建てる、難病小児/レスパイト棟の設計が進んでいるはず。そのレビューも聞いてみたいと思う。

また田瀬さんと安宅さんは、この春、軽井沢に生まれた、診療所であり訪問看護ステーションであり、病児保育室、デイサービスの小さなコンプレックス「ほっちのロッジ」の設計も手かげている。

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最後の写真はソトコトの記事「診療所もあるけれど、だれでも来れて、好きなことに熱中できる『ほっちのロッヂ』、はじめます。」から。まだ造成されていない木立を切り拓く形で設計が進んだはずで、既に立っている木々、微地形に、田瀬さんがどうアプローチしたのか聞いてみたい。

あと、出版されて間もない『建築家・永田昌民の軌跡 居心地のよさを追い求めて』(新建新聞社/新建ハウジング)のページをめくりながら、永田昌民さんとの仕事も少し辿りなおしてみようか、という話になった。

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永田さんは知る人ぞ知る住宅設計の名手です。この人に自邸を設計して欲しかった人は、数知れないんじゃないかな。でも6年ほど前に逝ってしまった。

クロワッサン記事「小さな家で大きく暮らす。故・永田昌民さんの自宅へ。」のタイトルにある「小さな家で大きく暮らす」を実現する手法の一つに、「部屋の中に屋外を呼び込む」窓の設計がある。永田さんは窓というか、壁にうがつ開口部に魔術的なセンスを持っている人だ。その、外につづく屋外を一緒につくってきたパートナーが田瀬さん。

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田瀬さんはこの本のページをめくりながら、どんなことを思い出し、考えているか。

ここまでで三部構成の第一部が終了。残り二部は当日をお楽しみに。いや、これ第三部まで時間足りるのかな。欲張りすぎでないか?>自分
90分でギュッと語り合います。どうぞお集まりください。:-)

2020年6月13日(土)15:00〜16:30
『ひとの居場所をつくる』(ちくま文庫)刊行記念
青山ブックセンター/ウェビナー(定員100名) ¥1,100
お申込みは下のリンクから