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覚悟

少し遅すぎたが。

ようやく 覚悟 を持てた、気がしているので。

今の気持ちを忘れないように。

心折れたとき、くじけそうになった時に、頑張る目的というか、大切にしたいことを忘れないように。


タイトルの言葉ほどは重い内容じゃないけど、長いよん




私は、幼少期の頃からたくさんのいろんなステージに立たせてもらっていた。

バレエ、エレクトーン、母の発表会。

吹奏楽部での舞台。


お客さんが入る前の客席を歩き回ることも。

客席にはまだ誰もいないステージでリハーサルをすることも。

控室でみんな揃っておにぎりを食べていることも。

お客さんが入ってくる様子を控室のテレビで見ることも、袖からこっそり覗くことも。

真っ暗のステージ上に出ていくことも。

ぱっと明かりがついて、私を、私たちを輝かせてくれることも。

それを楽しみに待っていてくれたたくさんの方々が目の前にいることも。

たくさんの拍手を送ってくれることも。

終わってから、お疲れ様と声をかけてくれることも。

お花やお菓子を預けてくれていることも、それを受け取ることも。

全てが終わったステージでmtgをすることも。

みんなでステージを解体していくことも。

ぐっちゃぐちゃな控室を片付けるのも。

荷物をまとめて、ステージを、ホールを後にすることも。


全てにわくわくしていた。

舞台に立つ機会がなくなってから気が付いたのだが、私は舞台に立つことがすごく好きだった。


舞台に立つことがなくなってからは、より舞台に足を運ぶようになった。

コンサート、朗読劇、イベント、舞台、ライブ、音楽フェス、、

たくさんの場所に、たくさん足を運んだ。


チケットを取ることも。

チケットを実際に手にして座席を確認する瞬間も。

当日までわくわくしながら過ごす時間も。

物販に並ぶ時間も。

会場に入るまでの時間も。

チケットを渡して会場に入る瞬間も。

席を探すときも。

席について、ステージを見るときも。

まもなく始まります、という放送を聞くのも。

照明が落ちた瞬間も。

ステージに人が立つあの足音も。

ぱっと照明がつく瞬間も。

もうそろそろこの時間が終わってしまう、とふと思うことも。

全てが終わってステージに立っていた人たちが袖にはける姿を見るのも。

少し放心状態になってしまうのも。

この時間を ”幸せだ” と思えることも。

友人に語りたいと思えることも。

語り合える友人がいることも。

また明日から頑張ろうと強く思えることも。


全てが、私が足を運ぶ理由だった。


配信ライブというものをするしかない、という状況になったとき。

もちろんたくさんのものをみた。

それでも、「現場」に足を運ぶほどの楽しみ、わくわくは得られなかった。

大好きな、あの場所、空間、時間が失われた気がした。

でも、配信であってもたくさんのことに気づくことができた。

「現場」の大切さ、現場の限界、配信の限界、配信のメリット。

一番、強く感じたのは、今この瞬間の時間や空気、熱量を共有していなければ、伝わるものも伝わらない、ということ。

たくさんの配信をみていて、現場と同じ熱量で楽しめて、現場にいるときのように表現者の気持ちがドストレートに伝わってきたものは一つだけだった。

とあるバンドの、とある日の、ライブ。

あれだけは、忘れられない。

アーカイブもなかった、一度限りの「ライブ」。

今でも覚えている。

ボーカルの第一声に涙を流したことも、家で、大声でコーレスしたことも。

この瞬間が大切だと思ったことも。



ただ、私はゼロからステージをつくったことはない。

誰かが企画運営しているものに表現者として立たせてもらったり、楽しみに行く「お客さん」だったり。

でもね。これだけステージが大好きな私が、運営に関わることができるの。

本当に楽しみ。

私自身が「現場」に感じていた、「楽しさ」とか「わくわく」とかを感じてほしいし、届けたい。

忘れられない時間や瞬間を届けたい。

明日からまた頑張ろうとか、旅に出たいとか、そう思える空間にしたい。

現場だからこそ感じられる熱量すべてを感じてほしい。



現場をつくるという覚悟をようやく持てた、という話でした。


そして、もう一つ。

本題、かな。書き残しておきたいのは、こっちかも。



人の人生を変える覚悟。

これについて。

まあ、私たちがこれから作っていくイベント(ステージ)も、誰かの人生を変えるものだから、うん。

人の人生を変える。

変える、というか、変わる瞬間、変わるきっかけとなるコンテンツに携わっているというか、ん-、難しいね


この間、誰かの気持ちが、人生が変わっていく、そんな瞬間に立ち会った。


自分自身がいっぱいいっぱいになっていて楽しむなんてできなかったけれども、その場にいた人たちの顔を見ていたら、本当にいい方に変わっていくきっかけになったのかな、と。

いろんな方々の今の想いを聞いて読んで。

昨年のことを思い出して。

私はこの一年で何か変わったのかなと、何も変わっていないのかもしれないな、と。

いろんなことを思ったけれども。

「参加者」という立場の気持ちを、きっと誰よりも知っているからこそ、運営として妥協できないと思った。


「妥協」なんて言葉を使っているけれども、これは大切な仲間との約束。

ずっと「約束」だから、ってそう思ってやってきていたけれども、

やっと、自ら「妥協できない」って思うことができた。遅いね、ごめん。


「全員にグランプリになってほしい」

なんてことを以前のnoteで書いたけれど、そんなの失礼だなって。

それぞれの想いを無下にするような行為だなって。


想いがこもっているからこそ、こちらもそれ相応の想いを返さなければならない。

それが運営の仕事。

決められたことを言われたとおりにするだけ。

それだけなのに、情が邪魔をする。


私が、情をもって判断し仕事をこなせば、この人にもっとたくさんの機会が訪れる。


その先を期待しているからこそ、今 その 選択ができなかった。

手ごたえを感じている人は絶望してしまうかもしれないし、ただあの時間が楽しかったからこれからも頑張ると思ってくれる人もいるだろう。


あの時間があなたにとって、忘れがたき記憶となりますように。

何かのきっかけになりますように。


機械的に仕事をするしかない私からの、存分に情を込めた想い。



人の人生を変えるなんて、本当に、荷が重すぎる。

けれども。

ようやくその覚悟ができたので。



人の人生が変わる瞬間に立ち会う覚悟。

向き合う、向き合い続ける覚悟。

最高のものを作り上げる覚悟。


あと二か月と少し。


覚悟と共に、全速力で。

時には迷いながら。時には歩いたり立ち止まったりしながら。

最高のステージを目指して。

進んでいこうと思います。



最後まで読んでくれたあなた、本当にありがとう。


写真はね、昨年私の人生を変えたコンテストSHINEのあと、悔しさにつぶれて、そこから脱して歩みを進めていく覚悟をもった時のだよ。

一年前の。あの時の。

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