見出し画像

[第1回] 衝撃!指板のえぐれたギター?ベトナミーズギターとの出会い

ベトナム訪音記 第1回
ベトナミーズギターって何?2014年、SNSをきっかけにした不思議な楽器との出会い。

・・・・・・・・・・

ある日twitterで。

ベトナミーズギターを演奏した後や「販売始めようと思ってるんです」と人と話をする時、「どうやってこの楽器を知ったのですか?」と楽器との出会いについて聞かれることがとても多い。
なるほど、ほとんどの人が初めて見る、日本にまだ演奏者のいない楽器ですからね。

そういった質問をされた時、もっともらしい理由や、旅先でのドラマチックな出会いの話がなくてすみません!と思いながら、「twitterでみかけて興味をもったんです」と答えています。

椹木野衣さん2012年1月のツイート。
僕が見たのはリツイートされたもので2014年の秋〜年末くらい。

なんとなくその楽器に惹かれて、後日検索でたどり着いたのがこちらのyoutube動画。エレキタイプのベトナミーズギターで演奏された「Vong Co(ヴォンコー・ヨンコー)」という古典の中の代表的な曲。

民族衣装とエレキギターという一見相応しくない組み合わせ、ビヨンビヨンとベンドする不思議な演奏方法とその技術の高さ。伝統音楽だと思われる音楽の複雑な構造。
そして、それらはどこか懐かしくてとても美しいと思いました。
そのどこかアンバランスな魅力に、自分の中の常識を壊されたような衝撃を受けたのを覚えています。

後にこの映像が撮影されている音楽教室に通うことになるのですが、それは少し先の話。

ベトナミーズギターとは?

第1回なので簡単な解説を。

この指板を見てみてください。
そうです、ベトナミーズギターは簡単に言ってしまうと
「指板のえぐれているギター」です。
写真は拡大している一部ですが全フレットえぐれています

一般的なギターでスキャロップド加工がというものがありますが
それよりはるかに深くえぐれています

以下準備中のLomGuitarウェブサイトから。

ベトナム南部の民族楽器であるVietnamese guitar(ベトナミーズギター)は正式名称Guitar phím lõm(ギターフィンロム) という指板が半月型にえぐれたギターです。Cải Lương(カイルオン)という民族音楽の伴奏に使われることが多く主に宗教行事やお葬式などで演奏されます。近年はポップスの演奏に使われることもあるようです。弦を押し込むことで音程を変えたり揺らすことで通常のギターではできない表現をします。その他チューニングや弦の貼り方も独自の方法があるのですが詳しくは別の回で解説したいと思います。

情報が無い!

こうしてtwtterきっかけでベトナミーズギターと出会った僕はインターネットで楽器について調べ始めます。「いったいどんな楽器なんだろう」「日本で演奏は見れるのだろうか」など期待は膨らむ一方、日本語の情報はほとんど見つかりませんでした。
ただそこで諦めず調べていくなかで、次第にベトナムに行ってみたいと思うようになります。

・・・・・・・・・・

第2回 未知の楽器に会いに行く!〜初めてのベトナム旅行〜(前編)

日本で唯一のベトナミーズギターブランド
Lom Guitar オープン準備中


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?