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病歴22:抗がん剤治療中にあるとよいもの

退院したのは日曜日の午前中のことだった。
病院の中では歩き回っていたつもりだったが、荷物をごろごろと引っ張りながらタクシー乗り場へと歩いていると、途端に息切れがした。
この病院からタクシーで帰宅するのは、前回の抗がん剤治療のラスト以来だ。

午後、私は体力的にちょっと無理をしてでも、買い物しておきたいものがあった。
欲しいものは、近所のドラッグストアと、通販で事足りる。
この記事では、私が抗がん剤の副作用に備えて買ったものを紹介してみたい。

①ケア帽子。

これは通販で購入。抗がん剤治療から2週間後ぐらいに頭髪が抜けるので、退院してすぐに通販を見て回った。
前回の抗がん剤治療の時に使ったものは、帽子がなくても出歩けるような状態になった時に、ほとんど処分しちゃったのだ。
思い出したくない時期のものは、思い出させるきっかけになるものは少ないほうがいいもの。
冬場にナイトキャップが必要で、そのために残しておいたものに、数枚を買い足した。
これから暑い季節になるので、なるべく風通しがよくて、吸水性もあって、肌触りがいい、コットンのざっくりと編んだものが正解かな。

SOWANのものは手触りがとても柔らかくて、肌に優しい。通気性もよい。こちらのシルクの指なし手袋やレッグウォーマーにも、神経障害の悩みをずいぶん助けてもらっている。

hanahana15はケア帽子のラインナップが多い。特に薄手で、通気性がよいものがお気に入り。

②シャンプー

抗がん剤の初回から2週間後ぐらいから、髪の毛が少なくなってくる。
残り少ない髪の毛は細くなってもつれやすいし、シャンプーにリンスにと手をかけるよりは、刺激を控えたい。
頭皮もマッサージしないようい洗いたい。
というので、前回も使ったベビー用の、泡シャンプーを準備。

③美白化粧水&乳液

書くタイミングを逸していたが、昨年末頃からケシミンクリームを試していた。
抗がん剤の副作用の一つに、色素沈着や皮膚の乾燥がある。
日焼けはなるべく避けるに越したことがない。
この色素沈着は、ビタミンCやトラネキサム酸は効果がないと、前回の抗がん剤治療についてのパンフレットに書いてあったような気がする。ああ、処方してもらうのは無理なのねーと思った記憶があるから。
とはいえ、両頬になんとなくうっすらと残った跡が嫌で、だめもとでケシミンクリームを試したみた。
なんとなくうっすらとなった気がしたし、使い心地もよかったので、次にケシミンクリームEXを試してみた。
ずいぶんとうっすらになった気がしたので、これはお勧め。でも、もしかしたら、薄くなったのは抗がん剤治療の前からあったシミだったのかもしれない…。
閑話休題。ケシミンクリームと2eのベビーローションでは、保湿がいささか物足りない。
そこで、より保湿効果があり、美白効果も高く、かつ、刺激の少ないラインナップとして、d programの化粧水・乳液に変更することにした。

もちろん、日焼け止めはマストだ。
2eのベビーはSPF20とカバー力は低めかもしれないが、低刺激であるのと、するすると伸びる感触が気持ちよくて普段から使っている。
あとは、日傘をまめに持ち歩かなくちゃかなぁ…。

④アイブロウ&アイライナー

髪の毛が抜け始める時には、体毛がすべて抜けていく。
当然、眉毛や睫毛も薄くなる。
というか、なくなる。
この2年間のコロナ流行に伴うマスク生活で、以前よりも化粧を手抜きするようになり、なかでもアイライナーはほとんど使わなくなっていた。
パウダー状のアイメイクは、私の場合、気づくと、目じりの下の方、涙袋と呼ばれるあたりに落ちてしまうことが多い。
それで敬遠していたのであるが、睫毛がなくなると顔の印象はぼやけたものになるのだ。
店員さんとも話し合い、リキッドタイプのアイライナーと、ついでに使い勝手のよさそうなパウダーアイブロウを新調した。
これ、男性の場合は、私以上にお化粧に慣れていない方のほうが大多数であろうし、苦労するんじゃないだろうか。

⑤下着

思い切って、これも入れ替えることにした。
今回はまだ腹水は溜まっていないのであるが、これまでの経験では、腫瘍ができるとむくみがひどくなりやすい。
むくんでくると、靴下でも下着でも、締め付けをひどくつらく感じるようになる。
この数年で、靴下は吐き口がゆったりで、ゴムでしめつけないものに入れ替えた。
なるべく居心地のよい服装を選ぶことで、職場で過ごす時間をなるべく過ごしやすいものにしたいと考えた。
おりしも、Twitterに流れてきた広告に、服装や場面に合わせて体型を変えよう、と提案するもので、踏ん切りがついた。
いつもいつもブラジャーで胸を強調する体型にしなくてもいいのではないか。
CT検査の日のために買ってみたスロギーが、思いのほか使いやすかったので、数枚、買い足すこととした。
CT検査って、金属のパーツがついているものは外さなくちゃいけないので、ノンワイヤーのものがあると問題なくて楽なのだ。

こうして、さしあたってできる準備は万端。
治療意欲の高さというも、買い物というストレス発散をして、月曜日からは出勤したのだった。



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