見出し画像

そもそも性格って何なのか考えたことあったっけ?

性格がいいとか性格が悪いとか言うけど、性格ってそもそもなんだ?とハムスターは考えた。オーケー、それじゃあ辞書をひいてみよう。

せい-かく【性格】
①各個人に特有の、ある程度持続的な、感情・意志の面での傾向や性質。ひとがら。「几帳面な—」
②広く事物に特有な性質・傾向。「—の異なる組織」
(広辞苑 第六版)

①はたぶん、この人こういう気分になりがち、とか、こういう考えや行動しがちって意味だと思う。楽天的とか、泣き虫とか、頑固とか、無関心とか、いろいろあるね。
ハムスターの性格はね、真面目で、優しくて、責任感が強くて、自分はだめだって思いがちで、シャイで、怖がりで、自分のこととなると怠け者で、心が沈みがちで、我慢強くて、人に合わせるのが上手くて、気が利いて、批判的で、怒りっぽくて、ん?ん?ん?ん?ん?

ん?

性格って、果たして自分自身なのかな?どう思う?性格が悪い人は悪人で、性格がいい人は善人って、そんな単純なものなのかな?
ハムスターはどうしても、自分の性格が自分自身だって思えない。だって、生きてく過程で止むを得ず身につけたものばかりだから。不真面目にはなれなかったし、優しくしなきゃいけないって思ったし、誰にも頼れなかったし、責められた言葉をそのまま受け取って信じて、自分に自信なんて持てなくて、いつも怯えて暮らしてたし、自分の世話より周りの世話だったし、安心して楽しめる時間なんてなくて、耐えるしかなくて、自分を持つことは許されなくて、先回りして人のために行動しないと怒られたし、悪口をずっと聞き続けて、それである時から溜まった怒りの気持ちが抑えられなくなって…。

性格、考え方、感じ方、捉え方、生きてきた環境で歪んでしまったものを、適応させなければならなかったものを、自分として受け入れて生きていくのって、きつくね?は?やなんだけど、無理なんですけど、ムカつくんですけど!なんとか環境を変えても、自分自身にずっとこびりついてる。実家の匂いが、身体に染みついているような、この感じ。すごくキモい!

誰もが自分の目を通して、自分の脳を通してしか、世界を見れない。同じ色を見て同じ音を聞いているようでも、実は一人一人微妙にちがってる。正確で客観的な世界なんてどこにもない。程度の差はあっても、全員歪んでる。それって何だろう?

みんな人生がちがう。環境も身体もちがう。全員がちがうソフトのRPGを、プレイしてる。難易度もちがうけど、そもそもソフトがちがうから、比べられない。村を出て、進んでいく。道の途中に落ちているアイテムを拾い、立ち寄った店で手に入れた武器を装備する。サングラスをかければ視界は暗く見え、双眼鏡を使えばより遠くが、しかしながら狭く見え、ルーペを使えばくっきり拡大され、万華鏡を使えばアッパー系のガンギマリに見える。杖を使えば回復、盾を使えば防御、剣を使えば相手にダメージを与える。どれを手に入れるかは運。そうやって進めていく。初めは訳も分からず、違和感だらけで使いこなせなかったものが、いつの間にか馴染んでくると、身につけていることも忘れていく。

あれ?待って?性格って道具じゃね?

ハムスターはまたひとつかしこくなった。手放すことも、持ち替えることも、改良することも、新たに生み出すこともできるのでは?ということに気が付いた。なんなら新たなステージも、自分で作れる?RPGツクール?通信して協力プレイもできる?もちろん予期せぬボスが出てくることもあるけど、自分でコントロールできることもある。こんな性格を手に入れたいって思えば、できるかも???もちろん簡単じゃない。克服したり、矯正するのはすごく大変。だから多くの人は、自分の性格や考え方、感じ方や捉え方を、自分自身の血や肉と同じと思って、変えようとは思わない。でもそれにより自分が苦しんで、それを見てる周りの人も悲しくなるなら、ない力を振り絞ってでも、捨てるなり手入れするなり作り出すなりしたほうがよくない?自分を磨くっていうけど、あれってもしかしたら、性格を手入れして、生き方によって歪んでしまった部分を、限りなくフラットに近づけて磨くってことなのかもしれない。限りなく正しく世界を見れるように自分の視力を測って、眼鏡をかけるみたい。

前にね、代々木公園のベンチにともだちと並んで座って、ジュース飲みながらおしゃべりした日があるんだけど、そのときにハムスターは「あーあ、華がほしいな、垢抜けたいな」って言ったの。そのともだちはカッコよくて、華があって、カリスマって感じの魅力がある人だから。そしたらそのともだちは「みんな自分を輝かせるために、自分磨きをがんばるけど、ハムちゃんはまず、ボコボコの表面を平らにするために磨かなきゃいけないからねえ」って言ってた(大変だなあと寄り添いはげましてくれる意味で)。ほんとにその通りだなっておもって、目がまんまるになった。人生きびしいっておもった。ゼロから着実に積み上げていく人たちもいるのに、ハムスターは、マイナスからのスタートだから、頑張って積み上げてもまだマイナスで、いつまでたってもスタートに届かない。
でも今思えば、ハムスターが必死に固執して磨いてたボコボコって、ほんとにハムスターだったのかな?仕方なしに身についたものに劣等感を感じて必死に必死に磨こうと頑張ったけど、磨く必要あったかな?なんかそうじゃないかも。ハムスターはボコボコを持つことをやめたい気持ちになってきたよ。ハムスターが磨くべきものって、別にあるかもしれない。

生きてく上で、止むを得ず身についてしまった性格。でもその性格がなんとか自分を守ってくれたこともある。あと、もしかしたら先天的かもしれない、ハムスターそのものかもしれないとおもう性格もある。
考えて、想像して、空想すること。それと根がめちゃくちゃ明るいこと。そうそう、こういうのを大事にするべきだった。

かしこくなったハムスターは、『性格は変えられる アドラー心理学』という本を買いました。まだ読んでません。読んだらもっとかしこくなります。再洗脳してく。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?