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BRAIN REWASH

インターネットで文章書く時って、これまではなるべく配慮して、わかりやすくとか、全年齢対象とか、いい意味で刺激的じゃないとか、そういうことを気にしながら、人を傷つけないこと、抽象的で実体のないことを書くようにしてきたんですけど、そうじゃないことをそろそろしようかなと思っているんですよね。もっと自分のために、自分にとって意味あることを記録したり、生身の人間っぽさ、心の内側にあるくすぶってる気持ちとか、必死さとか、具体的でパーソナルなこととかを、もっと見世物にしたいと思いはじめていて、たぶんその方が、ハムスター(?)のことをもっと身近に感じてもらえるとおもった(2019年からtwitterでの一人称をハムスターにして暮らしてるんだけど、それでいくわ。なんでハムスターにしたかっていうと、それはまた今度)。

世の中には自分の知らないことがいっぱいいっぱいあって、でも何かの機会にちょっと知ることもあって、それを知ってるのと知らないのとじゃ結構な差があったりする。世の中のマイノリティの人の存在とかもそう。たとえば、LGBTQ+の人とか、アルビノの人とか、事故や犯罪により大事な人をなくした人の気持ちとか、脱北者とか、難民とか、いろいろ。自分の身近にいなかったら(いるのに気づかないだけってこともあるよね)全然知れない。みんな違うんだなあ、でもそれぞれ戦ってるんだなあってことを、ニュースとかで見てはじめて知ることもたくさんある。だから、ここにこういうハムスターがいるよってことを、言おうかなとおもった。

子どものころ、幸せじゃなかった人って、どれくらいいるのかな。安心じゃなかった、子供らしくいられなかった人。もしかしたら思ったよりたくさんいるかもしれないね。病気の期間が長かったとか、家族の誰かがいなくなっちゃったとか、人からひどいこと言われたとかされたとか、兄弟と比べられたとか、おうちの空気がギスギスしてたとか。ハムスターもね、そうだったよ。ハムスターが今よりちいさいハムスターだったころ、なぜか人権がなかったの。でもそれに気づいたのはおとなになってから。それまではそれが普通だとおもってたし、ぜんぶぜんぶ自分が悪いっておもってたの。

ちいさいハムスターは、いろんな方法で、自分はダメだ、人より優れてないと生きてる価値ない、悪いことは全部自分のせいだって強い洗脳を受けたの。でもそれは変だって、間違ってるって、ハムスターのともだちが時間をかけて根気づよくおしえてくれた。それに気づいてもまだ、洗脳はなかなかとけなくて、まるでそれがハムスター自身の気持ちや考えかのようにあらわれる。ほんとうは洗脳のせいなのに。

だからね、洗い直すしかないね、とおもった。脳を。再洗脳って呼んでるんだけど。そう。自分にとって(あと、ともだちにとって)都合のいいように自分を洗脳して上書きするしかないとおもった。人権あるって心から思えたり、楽しいとかうれしいとか、たくさんおもったり、人と比べなくてもハッピーだったり、そういう自分になりたい。理由なく自分を責めたり、悪いことが起きてないのになぜかずっと不安な気持ちだったり、そういうの、もうやめたいんだよね。だから実践編。ハムスターはハムスター・インティライミになりたいし、ハムスター・D・ルフィになりたい。ううん、違うなあ。ハムスターはちゃんと自分になりたい。

ここ数年、ニュースを見てるとね、虐待の事件がすごく取り上げられてるよね。増えてるのかな?ハムスターはそうじゃないとおもう。世の中の関心がちょっと高まってる、それだけ。それにニュースになってるのは死亡してる事件だけ。みんなの目には決して触れない場所に、ギリギリ死んでない子どもたちは、山ほどいるとおもう。今も、昔もね。親の暴力で亡くなってしまった子のことをみんな、かわいそう!ひどい親!って言うけど、たしかに取り返しがつかないから本当にかわいそうだし、本当にひどいよね。でもかろうじて生きてる子たちも、なんとか大人になった子たちも、みんなかわいそうだし、ひどいんだよね。それに、なんとか逃げられたとしても、そこからさらに苦しみが続くこと、ニュースではやらないから、きっとあまり知られてない。

ハムスターは、たまたま運良く逃げられて、運良くともだちに大切にされて、運良く生きてる。あと、運良く性格が明るい。でも明るいハムスターでも悲しくなったり、落ち込んだり、怒ったりすることがたっくさんある。たぶんそれも洗脳のせい。洗脳を解いて、再洗脳するのって簡単じゃないとおもうんだけど、でもそれを、できるだけいろんな人に知ってもらって、見てもらいたいなっておもう。誰かを助けたり、癒したり、アドバイスしたりなんてことは到底できないんだけど、見世物になって、そこからみんなが、自分のこととか、身近な人とか、世の中のこととか、各々考えるきっかけになったり、自分とは違う人生があるってことを知ってくれたらいいなっておもう。虐待受けてました!オレオレ!イエ〜イ!って人、あんまりいないからね。ちょっとはいるけど、もがいてる様子とか、向き合ってる様子とか、回復してく様子とか、そういうものを包み隠さず見てもらうのがいちばんいいなとおもったわけ。今現在加害してる現場に入っていって、腕掴んで止めたり、毎日近所をパトロールして叫び声聞こえる家を通報したり、世の中の親みんな集めて子供に悪いことしたら電流流れるメカ体内に埋め込んだりするよりも、現実的にハムスターだからできることをしようとおもった。それでハムスター含め、かつて悲しかった子たちが、ちょっとずつ元気になったら、悪しき連鎖も減ると信じてる。

読みやすいとか、親切とか、そういうことを自分に課しちゃうと、ちゃんとしなきゃとおもってしまうから、読みづらくても、定期的に続かなくても、できるだけ本当におもってることを話して、再洗脳するね。

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