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スピードシャッド

バスルアーで唯一集めているのがボーマー社のスピードシャッドだ。

確か2017年だったと思う。

同級生でT.B.F.C.のメンバーであるてっちゃんから譲ってもらった事が集めだすきっかけとなった。

そのスピードシャッドは目が赤く、ボディの中に緑の反射板が入っていた。

てっちゃんから譲ってもらったスピードシャッド

「トップで使ったらアメゴの捕食音がだせるんじぇ」

と、ほんまかいなと思いながらもルアーをキャストして軽くトゥイッチさせてみると

チュボッ!

てっちゃんの言う通り、本当にアメゴが水面で羽虫を捕食する音が出るではないか…これには感動した。

続けて連続トゥイッチをすると、チュボッチュボッチュボッ…

素晴らしい…!

浮き角度は頭が上がってお尻が下がる立ち浮きに近い姿勢だが、首を左右に振る様なアクションではなく、同じ方向へと頭が水中にダイブし、同時にチュボッを出しながらキックバックするアクション。

トゥイッチする間隔を空けてもう一度トゥイッチをすると次は反対側へチュボッ…

右、右、右…しばらく放置…左、左、左…

決してお世辞にも上手なアクションとは言えないがコレはコレでクセのある感じで僕としては嫌いではない。

というかむしろ好きなアクションだ。

80年代中頃の日本の釣り雑誌に書いてあった全日本バストーナメント協議会会長の故・力丸卓生氏が、早巻きのイレギュラーなヒラ打ちアクションで関西ではボコ釣れし、スピードシャッドが一世風靡したという。

確かに早巻きしてみると決して上手な泳ぎ方ではないが50〜70cmぐらい潜りアンバランスにクネクネしながら時々水中で真横になったりしている。

まぁそれはそれで確かに釣れそうではある。

けど、どの本にもスピードシャッドをトップで使う様な事は書いていない。

スピードシャッドに限らずリップが付いているからトップウォーターじゃないという人も中にはいる。

僕自身、若い時はリップが付いているというだけでトップウォータールアーじゃないと勝手に毛嫌いしていた。

なんと愚かで幼稚な偏見と思想だったのか…

その視野の狭さとキャパシティの無さは若気の至りとさせていただくとして…

それらを踏まえても結局薬局、自分が納得して楽しくバス釣りをするのが全てではないのだろうか。

そもそも人に何を言われ、思われようと全く構わないものであるのだし。

ただ、今一度リップが付いているルアーを見直してほしいと思う。

そこには作り手側が気付いていない、もしくは説明しきれなかったイレギュラーなアクションに気付く事が出来るかもしれない。

上から 小、中、大

さて、今回の本題であるボーマー社のスピードシャッド。

そのスピードシャッドには小、中、大とサイズが3サイズある。

小サイズは5.5cm/5.8g  
中サイズは6.5cm/8.5g
大サイズは7.5cm/12g

※サイズ計測はリップ、フロントとリアのヒートンを除くボディのみを計測。重さはカラーにより多少の誤差あり

トップウォーターとして使うのだったら大サイズをオススメする。

復刻物とオリジナルは正直そんなにアクションに違いはない様に思うのでどちらも良い。

大サイズといってもボディは7.5cmで重さは12gしかない。

ABUの2500番あたりのリールなら問題なくキャストは出来る。

僕の周りには5500番でも楽々とキャストする人もいる。

ボーマー社特有のハートリップ

ボーマーの特徴的なアイに可愛らしいハート型のリップが何とも愛らしい。

オリジナルは70年代〜80年代に販売され、復刻は90年代と2000年代の2回。

パッケージは上が復刻物で下がオリジナル

ブリスターに入っているのが復刻したスピードシャッドで紙箱のクリアフィルムに入っているのがオリジナル。

パッと見は復刻物かオリジナルかわからない

復刻物とオリジナルの違いは、大きく2つの見分け方がある。

まず画像上のオリジナルはフックのシャンクが長くカドミウム処理されたものに対し、画像下の復刻物はショートシャンクのラウンドベンドフックを装備。

これが1つ目の違い。

復刻物のスナップはよく見るこのタイプ

オリジナルはUSA刻印入りラクソン社のスナップ

基本的にスピードシャッドはスナップが標準装備されていて復刻物は現在もよく見るスナップがついている。

オリジナルの方にはUSAの刻印が入ったラクソン社のスナップが付いている。

これが2つ目の違いである。

トゥルーテンパー社のスピードシャッド

この画像の2本は1940年代に販売されていたトゥルーテンパー社のウッド製スピードシャッド。

実はこちらが本家本元の初代スピードシャッドのオリジナル。

ラクソン社のスナップもこの頃から標準装備し、リップガードまで付いている。

が、残念ながら浮かない…。

そして泳がない…。

ボーマー社が見事にモデルチェンジさせたスピードシャッドはトゥルーテンパー社のスピードシャッドよりもデザイン、サイジング、何よりアクションのポテンシャル等、どれを取っても圧倒的に良いと思うのだ。

大サイズのスピードシャッド

同じ様なカラーでも、目の色が違ったりハートリップがクリアと色付きがあったり微妙に模様が明るかったり暗かったり…

そして大サイズをコレクションしている僕のスピードシャッドのカラーバリエーションは今現在カブリなしで40本ある。

中サイズは10本以上所有しているが、大サイズにはないカラーが何本か存在している。

もしかしたら大サイズにもあるのかもしれないが、いや、あるんだろうが果たして全色コンプリート出来るのだろうか…

はっきり言って「沼」である(涙)


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