減圧弁、背圧弁
圧力制御に使用するアイテムとしては、減圧弁、背圧弁があります。
減圧弁は出口側圧力 (二次側) を安定化させます。
背圧弁は入口側圧力 (一次側) を安定化させます。
背圧弁が必要なシステムでは、エンジニアリング担当の上司は、ヘンミ計算尺のフローコントロールバルブを選択していました。
このフローコントロールバルブは背圧弁の調整部分にマイクロメータ用のヘッドが付いている構造で、圧力の微調整が出来るようになっていて、背圧弁の微調整用といった感じです。もちろん、減圧弁タイプの仕様の物もあります。
フローコントロールバルブを使用する分析計は光学式センサーの為、より多くの反応を得るという理由から、試料の圧力を上げて密度を高めておく必要があったのかも知れません。
フローコントロールバルブを使用したシステムの設計している時は気がつかなかったのですが、今考えると、密度の変化は直ぐに分析値の変化に継ながるため、精度の良い背圧弁として使ったのだと思います。
減圧弁、背圧弁の選定は、Cv値の値より決める事になります。
よく使ったGOの減圧弁 PR1 のCv値は、0.06と0.2と0.5の3種類です。その他に0.023があります。この中で選定する事になります。出口側(二次側)の何処かに、このCv値より小さくなるような流量の制限があれば、減圧弁から流量制限のある所までが一定の圧力になるようにコントロールされるという理屈です。
背圧弁は、上司がヘンミ計算尺のフローコントロールバルブが好きだったため、経験は少ないのですが、背圧弁の場合も原理は一緒で入口側(一次側)のどこかに背圧弁のCv値より小さくなるような流量制限があれば、流量制限の所から背圧弁までが一定の圧力になるようコントロールされるという理屈です。
GOの減圧弁を扱う営業マンから背圧弁の利用方法について聞いたのですがリリーフバルブの代わりに使う、という利用方法も有るという事です。
その場合、Cv値により流せる量が決まるため、その辺りを検討するようだと思います。
見方を変えて、背圧弁をリリーフ圧力の変更できるリリーフ弁として捉えてみると、応用範囲が1つ増えるのではないかと思います。
リリーフバルブとして使うのであれば、リリーフ機能を考えて一次側に流量制限を設け、その流量制限より大きなCv値のタイプを選ぶようだと思います。
そうすると、流量制限以降は背圧弁によって、圧力が上がり過ぎないよう保護として使えるのではないでしょうか。
GOの減圧弁 PR1 の場合、一般的にCv値が0.06はガス用、0.2以上が液用と捉えられているようですが、圧力と流量から、最適な選択であるかどうかは計算で求めたほうが良いと思います。
私は、SwagelokのホームページにCv値の自動計算出来る所が有るので、よくそこで計算して確認しました。
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