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パッキン、シート材 2

減圧弁とテフロンと温度の関係

 バルブのパッキン材などに使われている、テフロンについてのお話です。

 試料が水や空気、窒素などならよいのですが、石油系であったりその他、色々な成分がある場合、どうしてもテフロンに頼らなくてはなたない事が多々あります。

 安価なボールバルブにも、よくテフロンパッキンが使われています。

 テフロンはよく耐熱温度は高いと言われますが、気を付けなければならないのは、軟化温度です。確か、テフロンの軟化温度は100℃より低かったのではないかと記憶しています。

 ボールバルブに使われているテフロンはこの軟化を防ぐため、ガラスが混ぜ込まれているという話を聞いたことがあります。

 確かに、その安価なボールバルブでも、耐熱温度が180℃であったりする訳だから、そういう対策もきっとされているのかも知れません。

 カタログ上で謳われていて確認できるのは、GO社の減圧弁です。
 パッキン材として使われているのが、テフロンの他にCFテフロンという物があります。
 テフロンの中にセラミックが混ぜてあるという話を聞いてますが、高い耐熱温度を有しています。

 減圧弁を選定する時、温度が高い試料の時、パッキン材としてPEEKを勧められる事が多いのですが、PEEKは耐薬品性能に気を付けないといけません。

 一時、GO社で CFテフロンが供給できないという事がありました。仕様が無くPEEKを選定した所、パッキンがだめになる、という事がありました。
 CFテフロンが無い場合、高温となるとPEEKしか無い、というのが現状です。

 ほどなくGO社は、CFテフロンを復活させました。
 たぶんCFテフロンを廃止した事について、世界中から非難があったのではと、想像されます。

 その後、壊れたPEEKパッキンの減圧弁は、復活したCFテフロンの減圧弁と交換しました。

 よくSwagelok社の営業マンに自社の減圧弁を勧めてこられたのですが、試料の温度が高い場合にCFテフロンが無くPEEKになってしまうという事で、なかなか選定する所までは至りませんでした。

 もし、高い温度で減圧弁を使いたい場合、減圧弁の営業マンと相談する事をお勧めします。カタログ上ではできない、大事な判断材料があるからです。

 例えば、カタログ上では、載せていないレーティングがあります。
 昔のカタログにはレーティングが載っていたりしたのですが。
 特に大事な点は減圧弁の入口圧力が低い場合、更に高い温度で使える可能性があるからです。

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