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イームズ!イームズ!イームズ!

私が'デザイン'というものに強い興味を持ったきっかけは、間違いなくイームズの椅子だった。

'自分の部屋'へのこだわり 

中学から高校にかけて、いわゆる「古着」ファッションが好きで、暇があれば大阪ミナミのアメリカ村に通っていた。
洋服屋さんのイメージに憧れ、自分の部屋にもワインの木箱を重ねてラックにし、Tシャツやデニムを平積みにしていた。
ビートルズに始まり、その後オールディーズやロカビリーにも興味を持った私にとって、その「空気感」がたまらなく好きだった。

そんな中、イームズに代表される「ミッドセンチュリーモダン」な家具や小物への関心が高まっていった。

「好き」を確定したブルータスの特集

そして、このブルータスの「イームズ特集」に出会う。それこそ「なんとなく」認識はしていたが、明確に「コレだ!」と一番の欲しいものになってしまった。

実物に遭遇!

仕事中、明石市内を車で走っていた時、イームズのイスを発見!それも大量に。
当時イームズのイスは生産されておらず、今で言う`ビンテージ'しか存在しなかった。なのでその状況にびっくり。
そこはカフェとイームズショップが併設されたお店だった。取り敢えずカフェでイームズのイスに座り、その空間を堪能してみる。
(サボりでは無く、休憩、と解釈して欲しい)
後に調べると、当時関西エリアでイームズが買える'唯一'の店だった。
やはり!「これは何かの縁、買うしか無い」と購入を決意。

ついに購入!
あらためて休日にその店へ。取り敢えず一つづつ興味深く見物。店員が丁寧に説明してくれる。「あれも良い、これも良い、」となかなか買うものが定まらない。シェルのタイプ、色、足の形、シェルの状態(全て中古なので)などそれぞれが異なり、どれも欲しくなってしまう。悩みまくった末に、シェルチェアを2脚とアームシェルを1脚、計3脚買ってしまった。

ちなみにビンテージのイームズはいわゆるファイバーグラスがオモテからも見えている↓

よく見ると白い線がたくさん見える。現在一般的に使われる「繊維強化プラスチック(FRP)」の原点とも言える。当時は「繊維」が見えてしまっている。これも当時の品の風合い。
その時買った3脚の中でこのサイドシェルが一番高く、当時で85,000円程したように記憶している。20代の私にとってこの3脚の購入はかなりの出費!
でも大変満足感のある買い物だった。

いざ、我が家へ搬入!

とは言え、当時は一人暮らしのワンルーム。狭い部屋に、丸いカフェテーブルと共にレイアウト。なんとも窮屈だが、しっかりスピーカーも二つ置き「我が家カフェ」が完成。
既に音楽の好みは「ミッドセンチュリー」から、「ボッサ」「ジャズ」などに移行してたが、それでも「カフェっぽくて良い!」と自分なりに納得する。

それから20年以上、今は妻と子供2人の家庭だが、当時のイームズは現在!

トップ写真は現在の我が家のイームズ。(一番左が当時のイームズ)その他の置き場は淘汰されつつあるが…、
新たにプライウッドが綺麗なLCWやワイヤーシェルなどもラインナップに加わっている。

若かりし日のデザインへの憧れは、形を変えながらも、我が家の中で脈々と生き続けている。
窮屈な現代社会、我が家くらい「好きな空間」を作りたいものだ。

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