マガジンのカバー画像

猫の心拍数。

35
胸に溢れる色を吐き出す場所。
運営しているクリエイター

#小説

水色の水槽に溺れた出来損ないの魚は

嗚呼、妖艶ではない美しさ等。 死と生を行っては着たり なんと もない 危うく不安定な 嗚…

H I N A
3年前
4

戻りたくないあの人この人帰りたいあの人この人

夢を見た。 あの日を 同じ日に何度も、 戻った。 タイムリープ? 嫌々、 違う。 笑わせ…

H I N A
4年前
4

未熟で無重力に矛盾はきっと無地

腫れ物に触れているみたいに、 診て泣いて 見てわざと笑ってみせたり 観て 怒ったり。 嗚呼…

H I N A
4年前
3

感性の花を軽蔑した

感性を刺激されるとは、 これだ。 僕の。 僕の心臓にはある。 花がある。 鮮やか…

H I N A
5年前
5

限界の世界の色彩。

いつまでも目を瞑っていたい。 掌で覆った瞼の裏側。 目が見えなくなってしまえばいい、 …

H I N A
5年前
3

消される魔法使いが今朝の香り

「はたして、 人が亡くなった後に残るのは 姿か、 それとも声、か」 僕はベランダ…

H I N A
5年前
6

生き別れの心

「君は、偶に心が 汚くなるね。」 底なし沼に足を取られた。 僕の貴女への愛が、 ガラガラ音をたてて 「君は 私のことをさ、 本当に、 本当に本当に、 わかってる?」 崩れて壊れて割れてゆく。 「極端なのよね。 君って。」 不器用で、 愛し方を知らない。 純粋過ぎる無垢な僕は この世界では 煙たがられる。 誰かたった一人でいい。 僕を本当の意味で理解できなくたっていい。 それでいいから出逢いたい。 僕

春風が誘う哀しみ

哀しみに溺れる季節なのだろうか。 浮き足立って笑う 春風の陽気に苛立った。 「私は…

H I N A
5年前
4

キャンパスを汚すのはいつも絵の具

机の上、散らばった要らない絵の具。 他人の愛は色んな色をしているわ。 貴方は青で、 …

H I N A
5年前
3

無感情の白兎が白蛇になる夢の話

生きてる意味を喪って うさぎ小屋の白兎、 ただ無感情を食った。 食べたことは 兎の…

H I N A
5年前
6

真夜中の心臓

------ AM 2:58 毎日が真夜中だったらいい。 朝も昼もこない。 ただ真っ暗闇だけど …

H I N A
5年前
4

汚れなき心と反比例

真白な壁を指でなぞった。 何か大きな幸せな夢を、 描ける気がした。 描ける気がして…

H I N A
6年前
3

言葉依存症状。

画面の中に身体ごと入り込むようにSNSに流れた文字列を噛み殺していたら何時の間にかもう、 …

H I N A
6年前
2

同一人物説は排気説で廃棄説

画面の中に僕によく似た息をする人間を見つけた。 つい何年か前までは苛立ちとして溜息をつき。 つい何ヶ月か前には憎しみに姿を化かし 遂にこんにち、画面の中にいる其れは吐き気へと姿を変えて僕の臓器を握りつぶしてきた。 クイコロサレル。 脳裏を過ぎった言葉にまた憎悪して 自分でも驚く程に息が詰まった。 慌ててトイレへ駆け込んでしまった。 酸欠になった僕が 必死に吐き出せたものは たかだか涙と涎と鼻水で ついでと言う様に一緒