【和訳】180128[単独インタビュー]防弾少年団「音楽で投げかける話題、共に悩んでくれたら」②
--過去5年間、Soundcloudで多くの非正規音源を公開しましたが、「根気・マメ」と言った点で他のアイドルと差別化されていますね。
SUGA:
マメだと言われると不思議な感じがします。特別な理由があるのではなく、音楽が好きで、発表するのが楽しいからしていました。それでこそ非正規音源を理解することができます。製作者がビジネス的に接近すれば本当に話にならないんです。「これをどうしてリリースするんだ?」という言葉を本当にたくさん聞いてきましたが理由はただひとつ、すごく面白いから。作って発表して反応をもらい、テキストでは伝えるのが難しい言葉や本気を音楽で表現できます。僕たちは表現をたくさんして、SNSをよく活用するグループだと言われますが、非正規音源の発表もそのうちのひとつの方法です。10曲オリジナルトラックで出すことは易くない決定でしたが、ただやりたくてやったとしか言いようがないです。こういう過程が、僕たちのアルバムの助けになります。昔出した非正規音源は考えが多く角が立っていた時期に作ったものなので、個人的には惜しさもありますがそのおかげで鋭くエッジが効いた感じがあります。僕の人生のターニングポイントのひとつであり、音楽的により発展したと思います。
--青春シリーズである「花様年華」アルバムがリリースされるまでに、音楽の方向についてたくさん悩んだことがわかります。試行錯誤があったのか、どんな過程を通して方向性を掴んだのでしょうか。
RM:
ビルボードにランクインしたりMelonチャートの何位に入るということを離れても音楽的な試行錯誤は常にあります。過去の試行錯誤が「大衆とファンにアピールしながら僕らのアイデンティティを守る方法は何か」というものだとしたら、今は聞いてくださる方が増えたので「DNA」に続く次のタイトルを持って取り組んでいます。目に見える成果が、大小の試行錯誤を通じて出てきたように、次のタイトルも多くの試行錯誤を経ていくと思います。4年前の曲「Danger」がMelon54位にチャートインし、その日中にチャートアウトになって家を出たまま戻らなかったのですが、その時期を覚えていますから今は感慨無量ですし、これからも試行錯誤を続けていかなければと思います。
J-HOPE:
防弾少年団として活動をしながら、僕たちも勉強しています。ひとつのテーマを決めた時、どのように自分の言葉を伝えるのが良いだろうかとたくさん悩みます。
--今までに発表したアルバムを見ると、テーマは異なれど同年代が共感できるメッセージを伝える一貫性があります。7人のメンバーそれぞれの異なる考えを集める方法は。
SUGA:
作業方法は、ひとつのテーマとひとつのビートの中に皆が参加するということです。その状態で基準点がひとつあるべきなので、プロデューサーが最も良いものをピックし整理した末に完成します。僕らはいつも基準が明確なものをやってきました。善悪についての話をたくさんしましたから。「誰が見てもこれは正しい、誰が見てもこれは間違っている」そういう誰でも考えられることから始めたので、共感を得ることができるんじゃないかと思います。
--歌詞を見ると「誰かがしなければならないが、誰もしてこなかった話をする」という点で1990年代の「ソテジと子供達」のような香りもしますね。
RM,SUGA:
そのお話はソテジヒョンも仰いました。僕たちに公演のオファーもしてくださいました。
(彼らは昨年ソテジのデビュー25周年記念リメイク音源プロジェクト参加し、ソウルチャムシルオリンピック競技場で開かれたソテジの記念公演も共に飾った。)
--歌うたびに満ち足りるような歌詞がありますか。
SUGA:
僕はTomorrowの「陽が昇る前の夜明けが一番昏いから」という詩が一番好きです。書く時も詰まることなく書けて。
JK:
「海」の歌詞である「希望があるところに、必ず絶望がある」が何だかわからないけれど心に届きました。
RM:
僕は最近書いた歌詞の中で「Best of me」が気に入ってます。ファンARMY達へ伝えたい言葉ですが「優しい波でありたかったけど、君が海なのだとなぜ知らなかったのだろう」という部分です。自分なりに、ファン達にとって優しい波のように大きな助けになりたいと思っていましたが、気がついてみるとファンの方々が僕よりも遥かに大きく、僕を作ってくれる存在なのだと分かった、という意味なので好きです。
J-HOPE:
僕は2つあります。一つは「2!3!」という曲の「花様年華のその花になってくれて」という歌詞で、ファン達のことをいう言葉ですが美しいです。その意味そのままに、いつも歌うたびに感情が乗ります。僕たちにとって「花様年華」は意味のあるアルバムで、ファン達が美しい花になってくれました。もう一つ「EPILOGUE:Young Forever」の「永遠に少年でいたい 僕は」という部分ですが、時間が経つほどに考えるパートになると思います。
JIMIN:
EPILOGUE:Young Foreverの歌詞すべてです。僕らが公演をして過ごしながら考えてきたことがよく溶け込んでいてたくさん泣いた曲です。
V:
RMヒョンの歌詞がすべて好きです。EPILOGUE:Young Foreverの歌詞はすべて好きですが、一つを選ぶなら「誰かに声をあげさせることができて」「永遠に少年でいたい 僕は」という部分です。
JIN:
「2!3!」の「大丈夫 いち、に、さんで すべて忘れよう」です。僕が回避型の人間なので、悪い思い出はすべて忘れます。僕はいつも今が幸せであろうとするので、僕にとってその歌詞は心にぐっと届くんです。今を幸せにするなら、悪い記憶はすべて忘れようと思いながら生きてきました。
--次のアルバムを準備中ですが、どんなメッセージに進化する考えですか。
SUGA:
まだ大きなイメージだけがあるのでお話できる段階ではありません。僕ら同士で昨年のツアー中から話してきたことは「幸福」でした。幸福とは果たして何であって、幸せになるにはどうしたら良いのか。僕は幸せになろうとすれば幸せにはなれないと考える人間ですが、どうしたって幸せになろうという努力はしなければならないと思います。勉強し、研究してみなければと。幼いころから幸福が何なのか、幸せになるにはどうしたらいいかということをたくさん考えてきました。誰も教えてくれたことはないみたいです。僕らが話題を投げることで、多くの人が話を交わし始めると思います。
RM:
僕も昨年の初めまで幸福というキーワードに捕われていました。けれど少し前に日本に向かいながら新聞のコラムを読んでいたのですが人間は決して望んだ幸せを勝ち取ることができない、とありました。遺伝子がそのようにできていて、幸せを永遠に得ることができないということです。人間は欲望のために産業革命、科学の発展などの目標を達成してきましたが、ひとつを達成すればまた他の部分で欠乏を感じるという内容でした。僕たちも1位を獲れば幸せなのに、また新しい目標ができて。その文章に納得がいきました。それで幸福よりも、今僕らが話している「LOVE YOURSELF」でそれなりの結論を探してみようとしています。「LOVE YOURSELF」は自分を愛するための過程を探すものです。僕の夢はビルボード1位でもなく、自分をきちんと愛してあげることです。自分の醜さやみすぼらしさに何億回直面してもたどり着けないようで。今は運がよく「LOVE YOURSELF」というコンセプトに出会ったので、この情緒を充実させながら僕が僕をより愛する方法に一歩ずつでも近づいていきたいです。そのテーマには、暗さや孤独など、話せることが多いです。
―「1Q84」「デミアン」などの文学書籍からインスピレーションを受けて歌詞を書き、「春の日」のミュージックビデオには短編集「風の十二の方向」に収録された「オメラスを歩み去る人々」を引用したりしました。最近読んでいる本は?
SUGA:
最近本をよく読みました。アーリーアダプターらしくデジタル機器を愛していましたがアナログに戻ってきました。もう一度幼いころのように、文字を書き本を読み始めたのですが、精神科医であり作家のエリザベス・キューブラー=ロスの「ライフ・レッスン」を少し前に読みました。彼女の本が何冊かあります。最近読んだのは日本の作家・吉本ばななの「彼女について」です。
RM:
僕も吉本ばななの「キッチン」が家にあり、読んでいます。
J-HOPE:
童心に帰り、昔読んだフランスの小説家、ジュール・ヴェルヌの古典科学小説「海底二万マイル」と「80日間世界一周」を読み返してみようとしています。最近、童心がリラックスさせてくれます。
V:
最近読んでみようと努力した本は、フィリップ・チェスターフィールドの「息子よ、君はどう生きるか」です。
―K-POPの代表格として、韓国語の曲でもK-POPが愛される固有の価値やDNAはなんだと思いますか。
RM:
K-POPは総合芸術である「トータルアートパッケージ」です。音楽とミュージックビデオ、メンバー別のキャラクター、YoutubeとSNSで公開するコンテンツ、ファッション等、エンターテインメントの要素が多いジャンルです。大衆に親切に多様な楽しみかたを与えます。ファンたちは歌詞に共感しながらツイッターにあがる日常の映像や写真を見て、僕たちの性格を知っていき親近感を感じます。K-POPは嵌り込むブラックホールの入り口が多いです。
SUGA:
K-POPという単語が出来てからそう長くないので「K-POPはこういうものだ」と決めて話すにはまだ僕たちがやるべきことがたくさん残っています。ビルボードにK-POPカテゴリーがまた作られたように、何かが一歩また始まりゆくようです。何だと断定するにはまだ早計だと思います。
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