法則の最果て

世界を拒んだ

もう何も聴きたくなくて聞きたくなくて

取り巻く声覆いくる音すべて
軀を心を魂を蝕む蝸牛ように悪辣

融かされゆくタマシイを守るには
拒むしか知らない
幼さゆえに

躱すこともできぬ不器用は
涙すら流せぬ かなしみを紡ぐ

そして
気が付けば
片方だけ
届かない声
響かない音

それは
絶望的なアンバランス
歩くこともままならぬ幼子よりもままならぬフィールドワーク

こころが願った
だから叶える
この軀の愛おしさ

其処には善悪など在りもしない
願われたから叶えるという
シンプルすぎる法則があるだけ

愚直なまでの愛おしさに我ながら泣きたくもなるものだ
けどそれもまたわたしであるのだから
ああ願いには、気をつけなければならないね

わたしはわたしの願いの果てだ
どこかで願った種が果実となって実をつけた
挿し木をした/された枝が時に歪でも
与えた/られた水にいかなる毒が含まれていても
それもまたわたしでしかない

最果てのわたしが少しでも願いの通りのわたしであるように
受け入れ・躱し
進みゆく

そうして今日も、また。




©2015  緋月 燈

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