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過ちをアウイナイトに封じても平手のタトゥーが消えない晩夏 花束がそこにあったと分かるシミ…
病院でカンジャと呼ばれる侘しさよ私は私、名のある人だ 一度でも恋歌で泣いてみたいから誰か…
胸やけがするほど既にしあわせな君にわたせぬ誕生花の絵 月光に浮かぶあなたに触れたくて消せ…
今日こそは両目を直視するからさ下手な笑顔は許してほしい たましいで笑えないまま春が来て君…
燃え上がるキャンプの火の粉に変わり果て君の肩へと舞い降りたくて 「四年間楽しかった」の八…
電報のまねする余裕あるんだねLINEの「キトク」を既読スルー お互いにうつで自活もできないし…
思い出を置き去りにした車中泊夜が明けないまま二人でゆこう どうしてもわたしを見つけ出したくてサーチライトで去年を探す 追い風がくるまで待ってしまうなら向かい風を乗り回してゆけ
数学ができない私に数学を教えていや待てやっぱり算数 バッチンうわ洗濯ばさみが破裂したつい…
海鮮丼カレーをそれぞれ注文し半分食べたら席替えしよう くらげはね水流止めたら死んでしまう…
竹ぐしのささくれに注意してください団子のパックのやさしさしみる 「明日死のう」つぶやく白…
ワンタイムパスワードが溜まっていくアプリをたびたび開いたスマホ やむを得ずガラケー手放し…
十代でヘップバーンに惚れてから年配客と名画座通い 古い窓陽光差し込む狭いロビー名画座で吸…
冷凍をしていたカレイの表面よりなぜか廊下のミカンが冷たい 町医者の無愛想なるやさしさに大…
災害のニュース見ながらおせち食べ冷酷だよね明日は我が身 閉店の間際に冷めた珈琲干し先代店主の遺影に笑まふ 「10万の手取り貰えて楽しいよ」本拭く司書の肩に増税