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戯れごと短歌

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短歌は苦手なのに、訳あって始めた戯れごと短歌のたまり場。
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2024年1月の記事一覧

戯れごと短歌note⑱やさしさ

竹ぐしのささくれに注意してください団子のパックのやさしさしみる 「明日死のう」つぶやく白…

のぎなつ
8か月前
3

短歌note:ガザ

「停戦だ」安堵とよろこびかみしめて手を取る瞬間爆撃響く 神様に祈るこころに銃を向けダビデ…

のぎなつ
8か月前
2

戯れごと短歌note⑰スマホとうまく付き合いたい

ワンタイムパスワードが溜まっていくアプリをたびたび開いたスマホ やむを得ずガラケー手放し…

のぎなつ
8か月前
4

戯れごと短歌note⑯おとなは卑怯

「お野菜もちゃんと食べな」と言いながら子供に隠れ昼食ミニパフェ 「宿題はママも早めにやっ…

のぎなつ
8か月前
3

戯れごと短歌note⑭みんな一緒に教室で

いじめてくる奴を見るのは慣れたけど君を見るたび息ができない いま窓を飛び出して空のぼった…

のぎなつ
8か月前
4

戯れごと短歌note⑬「渋いね」以外のコメントをくれ

十代でヘップバーンに惚れてから年配客と名画座通い 古い窓陽光差し込む狭いロビー名画座で吸…

のぎなつ
8か月前
7

戯れごと短歌⑫連作【君焼けば/君をかき消す砂ぼこり立つ】

校庭でほころぶ君の名を呼べば君をかき消す砂ぼこり立つ 六十年寄り添ひし君の手帳にはわれの知らない人の写し絵 ほんたうの君のひかりが彼ならばわれとの糸はなぜつむいだか 病床の窓より春のたより着くたまゆらの君の命は尽く 君焼けば桜は嵐れて手帳を捲き知らない人の写し絵は消ゆ

戯れごと短歌note⑪月見蕎麦

ほのぼのと月見したいと蕎麦茹でて夜更けの厨にひとり立ち食う

のぎなつ
8か月前
2

戯れごと短歌note⑩生き方指南書ナンイドタカイ

「受け流そ」「苦手な人から距離を取ろう」生き方指南書ナンイドタカイ ドライにさならなきゃ…

のぎなつ
8か月前
3

転校生毎週くるのが当たり前【通信制高校短歌note】

転校生毎週くるのが当たり前「頑張ったんだねようこそ通信」 「進学校肌に合わずに病んじゃっ…

のぎなつ
9か月前
7

戯れごと短歌note⑧文学・文豪への愛

漱石のごとくほおばる苺ジャム文才じゃなく血糖値上がる もう一度うなぎ食べるまで生きとくか…

のぎなつ
9か月前
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戯れごと短歌note⑦映画に恋した

黒澤明『生きる』 われ胃を病み暮れに耳打つ歌声は「命短し恋せよ乙女」 エルマンノ・オルミ…

のぎなつ
9か月前
4

戯れごと短歌note⑥ネガティブって悪くないよ

壁面の巨大な蟹のオブジェ落ち私を潰す未来予想図 いつもその重そうなバッグ中身なにカイロタ…

のぎなつ
9か月前
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戯れごと短歌note⑤冷凍カレイと廊下のミカン

冷凍をしていたカレイの表面よりなぜか廊下のミカンが冷たい 町医者の無愛想なるやさしさに大病院捨つ矜持を見たり とし重ねひねた性格まるくなり代わりに膝のひん曲がる冬