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【WCS2023シニア部門9位】ガチクレセスタン


初めに

皆さんこんにちは。ルミナス(@Poke₋luminous)といいます。この記事では、8月11日~13日にかけて行われたポケモンの世界大会で僕が使用し、シニア部門でベスト16に残れた構築の紹介を書こうと思っています!完全に自己満なため、くそ長&駄文かと思いますが最後までお付き合いいただけると嬉しいです。


構築紹介


守るは上から3つ目です!

1.構築経緯

レギュレーションDで追加された最強のアーキタイプのうちの1つであるガチグマ+クレセリアの並びの研究から始まった。


ガチクレセの強力な点はクレセのふゆうを生かし、ガチグマが高火力範囲打点の地震をノーリスクで打てることや、地震が効かない相手にも根性+一致からげんきの超火力を押し付けていけるところである。
並びとしての相性が非常に良く、制圧力も高い上に、今作からクレセが覚えたみかづきのいのりによる持久戦もある程度可能でありトリルを貼ってガチグマで殴りきると、やることが単純で安定感もあることからガチクレセを主軸として構築を組み始めた。

次に考えたことは、如何に初ターンから安全にトリルを貼ってガチグマを起動させるかという点である。これにはいくつか理由があり、
1.ガチグマの特性を発動させるためには1ターン待たなければならない
2.その間にモロバレルの胞子で眠らされるとどんどん展開が遅れてしまう
3.守るを貫通するウーラオス、威嚇を考えるとガチグマを初手から出すのは厳しい

トリルを貼ってから根性を起動させようとしていると、相手の守ると合わせてあっという間にトリルターンを枯らされてしまうため、安全で且つ最も強いガチグマの展開方法を模索したところ、
防塵ゴーグルクレセリア+ボルチェンテツノカイナでトリルボルチェンをすることでガチグマを最大限安全に使えるという結論に至った。
(この動きが決まった場合、こちらはトリルターン残り4ターンで根性を発動し、威嚇の入っていないガチグマを降臨させることができる)

ボルチェンで欲張らずとも、カイナが相手のポケモンに打点があるのなら猫トリルで安定してトリルを貼り、カイナで攻めていくことも可能である。



この3体までで考えた際に、クレセリア、テツノカイナ両方に強い打点を持っていて、尚且つ猫の通らないハバタクカミが一貫していることに気づいたため、後述するガチクレセを出さない時に強く、相手のハバタクカミに圧力をかけられるハバタクカミを採用した。と、もっともらしく書いていますが、とにかくハバタクカミは入れ得ポケモンなので(カイナも)雑に採用していた面も大きいです。

クレセリアがモロバレルを重く見て防塵ゴーグルで運用している以上、相手の水ウーラオスに対する圧力が足りておらず、カイナがより速い猫だまし(ゴリランダーなど)によって止められてしまうとパーティが崩壊してしまうため対応範囲が広くトリルとも相性のいい、ゴツメモロバレルを採用。

この5体は技などは色々変わったものの、てるフェスから本番まで、ぼさんないとなど含めて他のポケモンと入れ替わることはなかった。



現状この5体の並びでは、ゴリランダー+サーフゴーに圧倒的に弱い。ガチグマ最大の短所であるGF +ゴーストで完封されてしまう並びである上に、耐久性能が高く悪巧みを積まれてるだけでこちらが崩壊しかねない。
なので、ラストの@1はこのゴリランダー +サーフゴーに強いポケモンを模索することにした。

[てるフェス使用構築]

てるフェスでは、対サフゴ性能が非常に高いヒードランを採用。当時はVictory Roadをふゆばれさんが使って決勝まで行ったじーんさんのガチクレセに大きく影響を受け、ランドとカイリューに強い3ウェポン目の冷凍パンチを採用している。

ヒードランはテラバ、熱風の2ウェポンで身代わり型だったが、当時は非常に多かったヒスイヌメルゴン系統と、ドランミラーで有利を取れると考え大地を採用した。実際、ヒスイヌメルゴンに3回当たり、全て勝つことができたので良かった。

モロバレルのこの型はさとるんごさんが提案してくれたもので、なんとびっくり‼️
水ウーラとガチグマをくさむすびで確1を取ることができるアタッカーモロバレルです。相手のフェアリーに対してもヘド爆で打点を持ててモロバレルを選出しても極端に選出のパワーが落ちてしまわず、使い勝手がとても良かったです。(チョッキゴリラに対してもヘド爆で確2を出せるイケメン)

てるフェスの結果は4-2でオポが足りず敗退となったがガチクレセについて理解を深めることができて良かった。

てるフェス終了後、上位に進んだパーティを見てみるとガチクレセの嵐。ゴリラ、ウーラを重く見て草テラスでの採用をしていたが、WCSではミラーが多発すると感じガチグマのゴーストテラスが確定した。また、アンセナさんが優勝したことによりドラゴが大きく注目され始め、この頃からレジドラゴに対する解答を見つけられずに苦しみ始めることになる。


ヒードランの圧倒的な数の増加によってゴリランダーの4ウェポン目がはたきから地団駄に変化してきて、ゴリラ +サフゴをドランで見ておけば十分だとは一概に言えなくなってきた。
ヒードランで彼らが見れなくなる主な理由は
1. ドランの熱風でゴリラやサフゴをワンパンできず、水テラでカモにされる
2. ドランが遅すぎて上からの地団駄で上から致命傷を負う
これらを解決するためには、ゴリラやサフゴより早く、ワンパンできる性能を持つポケモンを探さなければならない。そこで昔テラスクで杉本力生くんが使っていたヒスイウインディを思い出して使ってみることにした。

ヒスイの姿は見当たらなかった

[ぽちゃオフ使用構築]

悪ウーラオスは対寿司性能を上げるために採用。深い採用理由はなかったが、トリル展開せずとも襷ウーラとカミで殴っているだけで強かった。やっぱりウーラオスは強い。
モロバレルはウインでサイクルできる点を意識してcを半分くらい削ってかふんだんごを採用した。
後述するが、ガチクレセはクレセのhp管理が非常に大切なため味方かふんだんごでクレセを回復させて2回目のトリルまで繋げられるのはめちゃくちゃ強かった。
肝心のウインディは、対カミ性能が強く、威嚇でクレセのトリルもサポートでき、神速で刈り残しみ対応できると器用で扱い易いポケモンだと感じた。しかし、元々使っていたのがさとるんごさんのパオ +珠ウインだったためゴリラがフレドラをミリ耐えしたりして若干の火力不足を感じた。
ぽちゃオフでは覚醒し、やなぎさんとのガチクレセミラーに勝ったりして本当に調子が良く4-1で決勝トナメ進出。
しかし、トナメの1回戦で最もきついドラゴサフゴゴリラと当たって惨敗。改めてこの構築に対する立ち回りを研究しなければならないと感じた。
なけなしの対策でウインをフェアリーテラスにしてみたが(リスペクト)その程度ではレジドラゴは止まらなかった。

また、ぽちゃオフで優勝したKOOTAさんの構築に入っていたゴステラゴリランダーを見て、これが流行ったら終わりだと思った。


ゴリラ、サフゴ、ドラゴを1体で見ようというのは不可能なため、並び/立ち回りでの対策にシフトしていった。悪ウーラオスなどの高火力悪タイプがいるだけで相手はイエアルマを出しにくいため、構築に一体は悪タイプがほしいと考えた。
ここでゴリラ +サフゴにも強いイーユイというポケモンを発見。 

ミヨミヨ

カミイーユイの制圧力はレギュCでも証明されていて、ゴリラとウーラによってディンルーが絶滅したことも追い風だと考え、イーユイを構築に入れてみることにした。

[てるチャレ使用構築]

100%強いと思って挑んだのだが結果は3-3でドロップ。トリルとカミユイの相性がアホほど悪いことや、カミの火力が落ちて汎用性が低くなり、構築全体でウーラオスも刺さり散らかしてるという欠陥構築ができあがっていたのだ。

たくさんプレミしたこともあり、wcs前にだいぶ萎えてしまった。
ここら辺から構築の大迷走が始まる。

OMiさんがほぼ毎日ぼさんないとを開催してくれていたため、そこで様々な形のガチクレセを試しながら、当たった強い人のパーティをパクろうと思った。


ランクマでアンセナさんのドラゴ構築を使い、19くらいを達成できていたためドラゴ構築を使うかガチクレセを使うか迷っていた。
ぼさんないとではこの頃から草テラハバタクカミ/草テラパオジアンが急増し始めて脳が破壊されていった。(後から気づいたが、多分じーんの構築共有)
浮いてる威嚇枠であるランドロスも増え始め、トリル貼って地震連打で勝てる時代は終わったと感じたので、ガチクレセが対策すべき点にのみ焦点を絞って再構築を始めることにした。


ガチクレセの対策すべき並び

  1. ゴリラサフゴ(ドラゴ)

ガチクレセを使っていて最もきつい相手。
テラスを切るタイミングなどが分からず、ナルサスさんに聞いてみたらところ、ドラゴ視点では、水ウーラでハバカミに水テラを切らせてからドラゴを通す動きが基本だと教えてもらってからは少し対応方法が理解できるようになった。が、依然きついことに変わりはないため、一旦ドラゴは対策を切ることにして次へ行った。

2.寿司

ガチクレセは寿司の突破が困難だと思われているが、実はそうでもない、トリルを貼ってからバレルで眠らせて仕舞えばいくらでも処理が可能だし、草テラを切ってくれるならその後の展開が一気に楽になる。有利な相手ではないが臆するほどではないということに実際に当たって気づけたので良かった。(ガチグマのからげんきで十分突破できる)(ゴステラ寿司は事故)

3.ランド +草テラハバカミ、パオウーラ
余裕だと思っていたが意外ときつい。相手の威嚇サイクルに合わせてからげんきを打つか地震を打つか毎ターン吟味しなければならない。ある程度択に勝っていかないと勝てないパーティだが、それは相手も同じで、ランドの蜻蛉サイクルだけではクレセが複数回トリルを貼ることを咎めることはできないため、相手がランドをクルクル回してるだけなら余裕だが、カミが択に勝ってムンフォやシャドボをぶちこんでくると一気にキツくなる。
草テラでバレルの胞子や粉も無効化されてしまうため勇気を持ってカミにからげんきを打つことも必要。
個人的に相手していて楽しい構築No.1

この3つのパーティに強くなるようにパーティを再度考え始めた。
GFに対してはガチグマで剣舞を積むことで半減を相殺
ドラゴはカミカイナ +妖テラウインディでなんとかする
寿司は天然なら威嚇を入れ、鈍感なら剣舞を積んで突破するという結論に至り、
結果、ぽちゃオフで使った構築のウーラオスの部分をカイナに変え、当初のボルチェン +トリルの動きをできるようにした上で、ヒスイウインディを構築に入れることでようやく6体が決定した。


2.個体紹介

霊ガチグマ

237(252)-211(252+)-126(4)-65-100-49(-)
31-31-31-×-31-0
かえんだま
じしん/からげんき/つるぎのまい/まもる
調整 火力を担保するため特化
   Bに余りを振ることで水流連打を耐えれるようになるので、Dより振り得

本構築の圧倒的エース。ガチクレセ使いはこいつをどう安全に着地させるかに命を賭けていると思う。
剣舞を積むことでGFでも止まらない化け物が完成する上に、バレルやクレセも当たり前のようにワンパンできるようになる。
なるべく強気に動かしていきたいが、HP管理が大切なので花粉団子や祈りでの回復を怠らないようにする。
カイナが根性地震を耐えてくるので、削りを入れておくかクレセのムンフォを重ねる必要がある。
Sは当初はカイナの上を取る目的で振っていたが、ミラーでトリルを貼れないことが致命傷となることをジュイスに言われて、確かにと思ったのでS0にした。
ゴステラはミラー意識。
同速は勝つしかない。



妖クレセリア

227(252)-90-171(206+)-95-147(52)-94(-)
31-×-31-31-31-31
防塵ゴーグル
ムーンフォース/サイドチェンジ/三日月の祈り/トリックルーム
調整 大体のカミの眼鏡シャドボ耐え
   できるだけB方面を厚く

この構築で最も重要なポケモン。クレセが隣にいないとガチグマが地震を打たない上に、こいつでしかトリルの起動ができない。

トリル下でモロバレルにクレセが眠らされてしまうのが窮屈に感じて防塵ゴーグルを採用。
選出段階である程度モロバレルが出てこない場合のことを考えられる上に、もし選出されてても相手のモロバレルをトリル下で放置できるのは強かった。

2回目以降のトリルを想定すると、大きく削られてしまうのは避けたいため、大きなダメージを受けそうだったら極力フェアリーテラスを切っていた。
クレセリアはあまりフェアリー以外のテラスタイプが開拓された気がしなかったが、補完が良すぎるので当然だと思う。かみくだくもちパオジアンも増えていたので妖テラは正解だと思います。

ムーンフォースが意外と優秀で、パオやウーラにはフェアリーテラムンフォが十分強い打点となる。
非トリル下で祈りを打ってしまうと根性が解除されてしまうので注意が必要。

day2ではかむらっち君の悪ウーラのプレート暗黒強打を耐えた神ポケモン。乙女。



水テツノカイナ

230(4)-205(212+)-138(76)-63-112(188)-74(28)
31-31-31-31-31-31
とつげきチョッキ
ワイルドボルト/ドレインパンチ/ボルトチェンジ/ねこだまし
調整 ガチグマの特化根性地震耐え
   カイナの同速意識で28振り
   Aをなるべく確保、D厚く

雑に扱っていいポケモンだが、パオウーラみたいなのは水テツノカイナでみることを想定している。
調整はパーティ登録当日まで悩んでいたが、最終的にこれに落ち着いた。もっと効率の良い振り方があるかもしれないです。
ボルトチェンジでサイクルをうまく回しながら猫をたくさん打っていくことを意識する。
初手カイナ +クレセで並べた時に、OTSだとボルチェンをよんで相手が両動かししてくることがよくある。1試合目は猫を打つことを意識した。



水ハバタクカミ

143(100)-×-91(124)-175(156)-156(4)-184(124+)
31-0-31-31-31-31
こだわりメガネ
マジカルシャイン/ムーンフォース/シャドーボール/テラバースト
調整 陽気パオのつららを最高乱数以外耐え
   意地135族抜き

てるさんの動画で紹介されていたらしい調整
今流行りの耐久調整されたハバタクカミの多くを抜くことができていてよかった。
本当に入れ得ポケモン
眼鏡カミを使うとsブーストは使えなくなってしまう。一貫性の高い技でゴリゴリ削っていくのが役割です。
水テラバは1回打ったので採用してよかった。
主にヒードランに向けてぶっ放します。



ヒスイウインディ

189(148)-171(164+)-101(4)-103-101(4)-134(188)
31-31-31-×-31-31
いのちのたま
フレアドライブ/いわなだれ/しんそく/まもる
調整 眼鏡サフゴの特化ゴルラ確定耐え
   テラス時意地プレート水流確定耐え
   準速カイリュー抜き抜き

火力を担保するために珠を持たせたので、耐久調整は目安程度に考えた。
怯ませるし、急所に当てるしでwcs中はかなり上振れていた。
外しを怖がらずにゴリラとサフゴにフレドラを押せる、非常に安定したポケモン。
しんそくによる襷削りも優秀でシッティンくんも使ってた、おそらく勝ち馬ポケモン。



モロバレル

221(252)-90-121(156)-105-113(100)-31
31-0-31-31-31-0
ゴツゴツメット
きのこのほうし/いかりのこな/かふんだんご/まもる
調整 パオの陽気つらら確定耐え
   余りD
   最遅

相手の攻撃を吸いまくるポケモン
主に使い方は2つ意識していて、
相手のポケモンから打点がない/有効打を絶対に打たれない状態で投げてゴツメダメを稼ぐ
水テラを切ってでも無理やり相手のきついポケモンを眠らす
一時期はアタッカーモロバレルを使っていたが、サイクルの回しやすさ、まもるの採用価値の高さを認識して全て耐久に回した。




選出

基本選出
クレセリア+テツノカイナ
裏ガチグマ+モロバレル
猫トリルまたはボルチェントリルでガチグマを出して展開

挑発トルネ
ハバタクカミ+テツノカイナ
裏クレセリア+ガチグマ
相手の挑発持ちを優先的に倒す。
初手にクレセを出しにくい場合の基本選出

ゴリラサフゴ
ヒスイウインディ+テツノカイナ
裏モロバレル+ハバタクカミ
ガチグマで圧をかけていくことが難しいためこの選出。
サフゴが眼鏡の場合はクレセリアやモロバレルに対するトリックに最大限注意する。

寿司
クレセリア+テツノカイナ
裏モロバレル+ガチグマ
無理やりトリルを貼り展開
ゴステラやサイチェンをうまく使って寿司を倒す。
寿司を倒してトリルが切れると負けなのでうまく2回目トリルの初ターンくらいにヘイラッシャを倒す。
守るに合わせてカイナを出せると猫トリルで再展開できる。

ゴリラサフゴドラゴウーラトルネ
ハバタクカミがウーラオスに縛られてしまう状況を回避できるような立ち回りをする。
ハバタクカミ+テツノカイナ
裏ウインディ+モロバレル
が安定なはず。
ミミッキュやリキキリンいたらほぼ負け

ハバタクカミ+イーユイ
クレセリアがオバヒ+ムーンフォースなどで落ちてしまうため相手をしていてかなり厄介。
イーユイがゴーストテラスではない場合は猫トリルを通せるが、ゴーストの場合は
テツノカイナ+ウインディ
裏ガチグマ+クレセリア

総括

幕張では悔しい結果だっただけに、topcutまでいけたことは本当に嬉しかった。
最終的には誰でも思いつきそうなスタンになったが、きちんと理詰めでこの構築まで辿り着けたのはよかったかな?
流石に環境が逆風だったので、今後は環境読みも丁寧に行いたい。
当たった構築などは、オフレポの方で詳しくまとめようと思っているので、よかったらそちらも読んでいただきたいです。
最後に、多くの相談に乗ってくれたナルサスさん、さとるんごさん、NoFaceさん、予選の段階から構築を一緒に考えてくれたジュイスには本当に感謝の気持ちを伝えたいです。
ここまで読んでいただきありがとうございました!
またどこかでお会いしましょう!





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