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どこに行こうと

帰宅を愛猫に急かされながら、県境行き来でわかる事かもだけれど。
季節や気温が違う事が大きいのか、時間や人の流れ方の違い。
まるで、異次元の旅人か何かでもあるような気もしたり、面白くもあり苦心したり。

過ごしやすさは、通勤や娯楽ではもちろん都会。でも普段、まったり日常過ごせるのは地方。
人が少ない、人が多すぎる、それぞれの不安と安心、便利さと不便さ。
そこに暮らす人々の傾向なんかや習慣。

なんとなくふわふわした気持ちで、自分がいま地方住みな事にも、あまり現実感が無い。
良い点とそうでない点は、都会と田舎それぞれ。

そこそこ円満な家族の中にいても、もし今住む家を失くしても、別に構いやしないと思ってもいる(実際に無くしてないからそんな事を言えるのかもしれない)。
どちらの人間でもあり、どちらの人間でもない。ひとつの場所に、さほど執着も無いような。

ただ、猫の引っ越しに関して考えた時、付き合わせるのはとても忍びない。
一緒に連れての旅は、できない。
過去、4回引っ越しさせてしまった前の猫。
最後までちゃんと可愛がれなかった、その子の生まれ変わりなのか、今の愛娘はとにかくぺったりで、すすんでそばにいてくれる。

この冬は、首の後ろにやたらと乗られてしまう。
年を越せそうですね、年を越せましたね、とペットクリニックへ皮下点滴をしに行くたび言われた言葉も、とても現実感が無い。

具合が悪いはずなのに、ふと見ると、こちらをじいっと、オパールの宝石のような綺麗な2つの目で黙って見つめてくれている。
いてくれてありがとう、と口に出したり心だけで思ってみたり。

初詣神社の山水の流れ、清廉な場所。