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NISHIWAKI
2017年9月30日 23:48
--- 6 初めての入渠(入浴) 時間を忘れて演習試合に熱中して取り組んでいた一同。気がつくとなんだかんだで1時間近くやっていた。終了した直後はまだ15分ほど余っていたが、真夏の日中の気候とそれに影響される疲れを各々感じていた。第2戦をする気力が残っていない那珂たちは喧嘩仲裁の後、鎮守府寄りの突堤の先で数分間休憩を取っていた。「それじゃー皆、鎮守府戻ろっか。大丈夫かな?」「えぇ。時間もい
2017年9月28日 21:39
--- 5 決する勝敗 神通たちを追いかける川内は、神通たちが思いのほか村雨に接近しているのを確認できた。 速い。意外と速いぞあの二人。侮れない! 川内は焦り始めていた。もしあのまま那珂の提案に乗っていたら……と想像して、そこで初めて五十鈴が叱ってきた理由を理解する。 あやうく作戦に引っかかるところだった。危ない危ない。 そう頭の中で自身に注意深く念を入れて締めくくった。実際、川内は引
2017年9月23日 22:36
--- 4 午後の訓練 爆発しない魚雷を明石ら技師から再び受け取り、那珂たちは外の出撃用水路の脇の桟橋に集まっていた。「さて、これからまた演習を始めるよ。今回はあたしも五十鈴ちゃんも参戦することにします。」「お~!二人ともやる気!?待ってました!」「ほら川内、話をちゃんと聞いて。」 すぐに沸き立つ川内を五十鈴がピシャリと注意する。「いちおー審判役もやらなきゃいけないから~、どちら
2017年9月16日 19:32
--- 3 入渠設備、完成 本館へ戻った那珂たちは執務室に向かうことにした。本館へ入っていつものコースで更衣室に行こうとすると、1階女性用トイレのそばの工事区画で慌ただしく工事関係者と提督が話し合っていることに気がついた。「あれ?提督ってばあそこにいる。どーしたんだろ?」 那珂たちはどうせ2階に行くのに通るのだからと、特に気に留めずに提督が立っている工事中の部屋の前へと向かう。すると那珂た
2017年9月9日 19:38
--- 2 午前の訓練 海岸の端と堤防の開始地点の間には消波ブロックが積み重ねられて正方形の区画になっている場所がある。鎮守府Aの敷地内の湾や堤防沿いの海は元々は県の所有地で実際の管理はヨットハーバーの運営組織のものであった。その一帯の海浜公園の浜辺までは一般市民が自由に立ち入りできたが、元々遊泳に適した水質や地形ではないために遊泳は禁止されている。 現代では鎮守府Aが設置されその海岸付近は
2017年9月2日 20:22
--- 1 少女たちの計画 翌日土曜日、これまでと同じ時間に来た那美恵と凛花は、本館の裏手にあるグラウンドから声がしたのを聞いた。一人分ではない。本館に入り、ロビーを突っ切って進んで裏手の扉から出ると、グラウンドでは流留と幸が運動をしていた。「おぉ!?すっげぃ珍しい!流留ちゃんがこの時間にいる!!」 那美恵が冗談めかして素っ頓狂な声を上げて驚きを表すと、流留はドヤ顔になって言った。「ふ