どうしてMFTなのか
なんと無く、じゃ無くて、今回は割と理由がしっかりしてるんです。
その理由というのは
「小型である事」
…というものです。
…ずっと頭の片隅に引っ掛かっていました。
フィルムカメラはコンパクトも一眼レフも同じフィルムを使います。
そして画像に大きな差は出ません。
しかしデジカメは、センサーのサイズが全く異なります。
ボディーの大きさに、センサーサイズが比例するのです。
多少異なる例もありますが、傾向としてはそうです。
サイズが異なれば画質にも大きな差が出ます。
フィルムで写真を撮り始めた自分としては、この事に大きな不満を感じていました。
差別的であるとさえ思っていました。
フルサイズが欲しかったのは、小型一眼として最大のサイズだからです。
その分画質も保障されます。
ただ、大きく重く取り回しも大変ですよね。
MFT(マイクロフォーサーズ)の良いところは、何と言っても「機材が小型に出来ること」です。
レンズもボディも小さく出来ます。
同じミラーレスでも、ソニーのEマウントの標準ズームと、MFT機のそれとでは、かなり大きさが違ってきます。
単焦点の標準レンズを着けて、そのセットだけで撮り歩くのなら、ボディは絶対に小さい方がいいと思いました。
持ち運びの負荷もありますが、むしろカメラを握ったまま歩くとき、小さいカメラはスッ、と持ち上げる事が出来ます。
この「スッ」という間というか、時間の短さが大事なのです。
「グッ」ではダメなのです。
あくまでも「スッ」と持ち上げる事が出来るカメラが、撮影をアクティブにしてくれるんですね。
軽さ、というのがひとつ。
もうひとつが
「ボディを代えられるメリット」
…というのがあります。
花などを撮るときには、ほぼ望遠ズームしか使うことがありません。
望遠には小さなボディではなく、ガッチリしたグリップを持ったボディが有利です。
ワンセットで現場に向かえば、それで困る事はほぼないのですが…時折「あ、ワイドが欲しいな」と思う状況にぶつかります。
そんなときにWレンズを忍ばせて来れば困りません。
MFTの場合、薄いワイドレンズが数本用意されています。
ほとんど邪魔になりません。
とても気軽な装備になります。
小型のボディでスナップを撮って、時々は自然風景も撮る。
無駄がありません。
超高倍率のレンズとボディのセットも良いのですが…撮っていない時間は重荷になるだけというのもあり、また、描写の面においても(特に背景ボケ)望遠ズームの方が一枚上手だったりします。
フィルム時代は、望遠なら一眼オンリーでした。
スナップならコンパクトで良い場面も多かった。
今、同じことをしようとすれば、センサーサイズの制約で、コンパクトはシャッキリとした画像を得る事が難しい。
そうしたければ、GRのような高価なカメラを手にいれる必要が出てしまいます。
それはなんともやるせなく感じるのです。
昔ではあり得なかったことですから。
スナップもある程度の画質で残したい。
自然写真も撮り続けたい、となると、MFTは最適解になると思うのです。
小型のシステムが、この相反する要素を埋めてくれると思ったのです。
最高画質は一旦さておいて、αAの古いマウントとも決別をつけたいし、新たなマウントは何を?と考えた末の答えがMFTでした。
これでもう写真はアガリ、撮らないよ、というところまでは行こうかなと思っています。
また、標準レンズのみでの撮影も、暫くは続けていこうかと思っています。
色々と身辺にも変化はあり、環境もそれに沿って変わっていきます。
心境もまた変化していきます。
季節が変わるように、環境も変わっていきます。
だから、何かを手放すことも、これから多くなっていくのでしょう。
何かとの出会いも願いつつ。