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ワクチン集団接種会場へ行く前にお願いしたいこと

会場でよくあるトラブルを踏まえて以下の点を注意してほしいです

1. 本当に予約はちゃんと取れているか?
 最後の画面まで進まずに予約が取れていないケースが散見されます

2. 自分の行く会場はファイザー社製?モデルナ社製?
 ファイザーなら3週間後、モデルナなら4週間後に2回目接種です。若い人は2回目の副反応が強く出やすいので、仕事の日程等を調整した方がよいです。2回目接種の方は1回目接種から適切な間隔が空いているか再度確認しておきましょう。

3. 予診票に書き漏れはありませんか?
 分からないところは空欄で良いですが、埋められるところは埋めましょう。接種希望欄の日付と名前にも予め署名してしまって構いません。希望するかしないかのチェック欄だけ空けておけばいいです。

4. お薬手帳は必ず持っていきましょう。ない場合は現物でも可
 最終予診で抗血栓薬の有無などを確認します。会場で医師が薬手帳をみれば自分が把握していない基礎疾患や接種に関するリスクを推定できることがあります。

5. ○○スタチンは血液サラサラの薬ではありません
 スタチンはコレステロールの薬で、抗血栓薬とは異なるので「サラサラ」にチェックしないようにしましょう。一方でエパデール(EPA)は一応サラサラの薬に入ります。ただし、エパデールだけの服用ならば接種後の2分圧迫は必ずしも必要ではないです。

6. 持病の名前は「大きな病気」から書いて下さい
 内臓疾患やがん、難病、合併症を伴いやすい病気などを先に書きましょう。腰痛は書いているのに糖尿病を書いていない人などがたまにいます。

7. 「大きな病気」がある場合は事前に主治医と相談を
 高血圧や脂質異常症だけでは問題になりませんが、がん治療中や難病の人、リウマチなどで免疫抑制剤や定期的な点滴治療をしている人は必ず事前に主治医と接種に関して相談して下さい。主治医によっては接種の時期を限定したり、接種後の薬剤調整を指示される場合があります。各学会からも指針が出ています。予診をしていて一番困るのが、この手の薬を飲んでいるのに全く相談せず来る人です。大病院かかりつけでも遠慮なく電話して相談されるといいと思います。たまに外来で「打つ前に相談してよ!」と怒っているDrを見かけますので。

8. 体調不良時や発熱を伴う急性期疾患から2週間以内は接種できないかも
 体調不良時や病み上がり時は副反応が強く出ることもあるため、予診医によっては接種不可と判断される可能性があります。無理して会場に行くよりも予約を取り直すほうが賢明です。

9. 接種後30分待機や接種待ちの可能性も考えて予定には余裕を
 薬剤や食物アレルギーのある方、ワクチン後に副反応が強く出た方などは15分ではなく30分待機を要請されることがあります。また最後の方の時間帯では接種者の人数を見ながら順次ワクチンを調整するため、注射待ちが発生する場合があります。余裕を持って接種後の予定を組みましょう。

10. 脱ぎやすい服を着ていきましょう
 問診・接種室に入って早ければ30秒ぐらいで注射することもあります。すぐに脱げる服を着ていきましょう。

11. 以前の採血や注射後に気分が悪くなった人は申し出を
 予診票には記入欄がないですが、迷走神経反射のため注射や採血後に気分が悪くなった事がある人は事前に申し出て下さい。会場によっては臥位接種の対応をしてくれたり、急変時に適切に対応しやすいなどのメリットがあります


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