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2024/6/7 馬路村ゆずポン酢しょうゆのうまさ 味ぽんの偉大さ 機械仕掛けの神

・昨日は不定期開催している「得意先の社長が師事している某有名企業の元営業本部長OBのお話をお前も聞きましょう食事会」に出席した。

・待ち合わせの駅構内の喫煙ルームでぼんやりしていると、スキンヘッドのいかついおっさんが入ってきて、その時他に誰もいなかった室内でなぜか自分の真ん前に立った。

・おっさんが着ている黒いTシャツにはでっかく白いゴシック体で”Deus Ex Machina”と印刷されており、なんか今何かに何かを啓示されてるネオみたいだな…と興奮した。

・おっさんはしばらくして先に出て行った

・会場は駅ビルの地下の喫茶店。開催はもう十回を数えているので店員さんもあ~来ましたねえという笑みで迎えてくれる。今回はほぼ満席だったため仕方なく出入り口前のテーブル席となった。

・出席者は基本的にその社長と俺だけなので距離が近すぎて作法に気を遣わねばならず面倒クセえなあと内心辟易しているが、やっぱ大企業の営業マンだっただけあってまあ~スルスル耳に入ってくるので凄い。

・御年八十を超えているのに一切噛まない、モニャモニャ言わない。え~とかあ~とかマジで言わない。うちの祖父の昔話なんて二割くらいしか聞き取れなかったな…

・毎回ビールをグラスで三杯開けてエビフライランチ(五尾入り)を綺麗に平らげる 生命力が俺の知ってる祖父世代と一線を画している

・営業の極意みたいなパートになった時、「なだめ、すかし、演技して…」と言っていて「うお、クラピカだ!!」ってなった。金は渡してなかった。いやでも渡してたことも貰ったこともあったんだろうな~この野郎~。

・などと思っていると、店の入り口にさっきの”Deus Ex Machina”Tおじさんが現れたので危うく「あっ」と声に出すところだった。これはもう何かの主人公に違いないよ俺!

・おれも「白ウサギを追え」とかプリントされたTシャツが欲しい。

・この会の一番素晴らしいところは俺の自宅最寄り駅で開催され、かつ定時前に終了することだ。まだ陽の高いうちに帰宅できたので買い物に出かけた。

・ポン酢を切らしていた。いつもどおり味ぽんに手を伸ばす。すると一つ下の棚に陳列されていた「馬路村のゆずポン酢しょうゆ」が目に入った。いつだったかYoutubeの食べ比べ企画でめっちゃうまいと言われていたやつだ。

値段は味ぽんの倍、五百円だ。倍!

・ポン酢は我が家にはなくてはならない調味料だが、うっすら嫌いでもある。何にかけても「スッパしょっぱさ」で大体うまい、でも同時にその酸味で目を覚まされるような感覚が不愉快でもあった。

・買った。この不愉快さが快感に変わるほどのうまさがあるなら、きっとこの先の限界水炊き(終わっている時のメニュー。野菜室にあるものとうどん、冷凍庫でガチガチの豚肉をぶち込んで炊く鍋。みんな大好きだよね!)もグレードアップするに違いない。

・こういう時誰もが感じる、「俺たちは千円近いラーメンやパンケーキは平気で食うくせに、一袋たかだか四百円ちょいのシャウエッセンをブルジョワ呼ばわりしてしまうんだよな…タハハ」という気持ち。そして香燻を手に取る…

・結果から言えばそらまあ美味かった。ポン酢「しょうゆ」というところがミソで(しょうゆだろ)、酢の無遠慮な酸味に突き飛ばされた先でしょうゆが待ち受けておりガシッとと抱きとめてくれるような、そんな味だ。

・思い切ってシャウエッセン買ったときは「ほう…」程度だったが、馬路村ゆずポン酢しょうゆは「ほう!」くらいの衝撃があった。

・ポン酢なんか2か月くらい平気で持つんだから日割りしたら十円もしないじゃない?(おれたちは日割りが大好き)

・こういうところに金をかけるところから丁寧なくらしの第一歩が始まるのではないかな、と感じた。

・でも次からは味ぽんに戻すと思う だって高いし…

・安いからと言ってトップバリュのウィスキーを誰も飲みたがらないように、我々にも舌がないわけではない。

・味ぽんは偉大。食卓の景色。ロゴからにじみ出る安心感。礎の味。でもCMで唐沢寿明がやってた鶏肉を味ぽんだけで煮るやつ、あれはそんな美味くないと思う。美味くなかった。

・”Deus Ex Machina”のこと正直よくわかっていないんだが、アンパンマンとか幼児向けのアニメでよくある「流した涙がぽたりと落ちた瞬間世界が輝きだし花は満開になり、すべて元通りに!キラキラーッ」のやつっていう理解をしてたんだけどあってる?

・たぶん合ってる

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