ゲオルゲ「高まりゆく年の中で、庭の香りは……」(ドイツ詩を訳してみる 19)
Stefan George, Es lacht in dem steigenden jahr dir (1895)
高まりゆく年の中で、庭の香りは
なおもほのかにあなたに笑いかけ、
風にたなびくあなたの髪に
木蔦と九蓋草を編み込む。
風にそよぐ種子は なおも黄金のようだ、
おそらく前ほど高く豊かではないけれど。
薔薇の花は なおも愛らしく挨拶してくれる、
その輝きもいくらか色あせてしまったけれど。
叶わないことについては語るまい、
幸福でいることを誓い合おう、
たとえ僕