メーリケ「捨てられた娘」(ドイツ詩100選を訳してみる 3)
前回は語りすぎてしまったが、今回はあくまで詩の翻訳メインで、ちょっとだけコメントをつけるくらいにしてみようと思う。
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メーリケという詩人の名前は知っていたけれど、それほど有名人だとは思っていなかったし、作品を読んだこともなかった。
けれど、統計的に選ばれたというドイツ詩100選の中に、メーリケの詩はなんと8編も収録されている。ゲーテの13編に次いで2位だ。
エドゥアルト・メーリケ(1804-1875)。文学史的にはロマン主義の後の時代で、ビーダーマイアー (Bie