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菌類と他の生物の生殖の違い【復習問題・解説あり】


1. 菌類の生殖

菌類の生殖には無性生殖と有性生殖の二種類がある。

無性生殖

  • 方法:

    • 菌類は胞子を形成することで無性生殖を行う。胞子は単相で、親と同じ遺伝的内容を持つ。

    • 胞子の生成には有糸分裂(体細胞分裂)が関与し、遺伝的に同一の胞子が作られる。

  • 特徴:

    • 繁殖が速く、大量の個体を短期間で生成できる。

    • 遺伝的に親と同一の個体が形成されるため、遺伝的多様性は増さない。

有性生殖

  • 方法:

    • 異なる親からの単相配偶子(性細胞)が融合し、二倍体の接合子を形成する。

    • 接合子は減数分裂を経て、単相の胞子を生成する。

  • 特徴:

    • 遺伝的に異なる新しい個体が形成される。

    • 遺伝的多様性を生むことができる。

2. 他の生物との比較

動物

  • 無性生殖:

    • 一部の動物(例: 単細胞動物)は分裂や出芽によって無性生殖を行う。無性生殖は動物では少数派で、通常は有性生殖が主な繁殖方法である。

  • 有性生殖:

    • 配偶子形成には減数分裂が関与し、単相の精子と卵子が生成される。受精によって二倍体の接合子が形成される。

    • 二倍体の接合子が発生して新しい個体を形成する。

植物

  • 無性生殖:

    • 栄養生殖(例: いちごのランナー)や胞子形成(例: 苔類、シダ植物)による繁殖がある。

  • 有性生殖:

    • 配偶子(花粉と胚珠)の形成には減数分裂が関与し、受精によって二倍体の種子が形成される。

    • 二倍体の種子から新しい植物が発生する。

原生生物

  • 無性生殖:

    • 分裂によって新しい個体が生成される。例えばアメーバやパラメシウムがこれに該当する。

  • 有性生殖:

    • 単相の配偶子が融合し、二倍体の個体が形成される。減数分裂が関与することがある。

3. 細胞分裂の種類

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