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日本でギグワークと言う働き方は成功するか?

スキマ時間に面倒な契約なしで,すぐに仕事が始められるギク・エコノミーの世界。
国内ではタイミーWakrak、アクシスモーションのスポットギグなど、自分が空いている時間帯を使って仕事が選べるサービスが増えている。

タイミーは当初、大学生向けのサービスだったが今では学生以外のユーザーも増えていると言う。いつも時間を無駄に過ごしてしまいがちな私も、学生の頃にタイミーがあれば今よりも時間をうまく活用できていたかもしれない。

とは言え、今あげたサービスは別に学生だけを対象にしているわけではない。未就学児を抱えている家庭や、介護など様々な理由で働きたいときに働けない人たちにとっては救いになる素晴らしいサービスだと本当に思う。

そんな中、ギクエコノミーと言う新興業界において日本よりも先に定着をしたアメリカで気になるニュースを見かけた。

元々、ギクワークは予期せぬ出費を埋めたり、突然の収入減が発生してしまった個人の副収入源として機能をしていて、柔軟なスケジュールと報酬をすぐに受けられると言う手軽さが労働者から指示されていた。

しかしコロナが発生して以降、アメリカでは18週間連続で失業者数が増えていて、その数は100万人を超えた。その失業者が新たな職を求め、Instacart, Amazon Flex, Uber Eats, DoorDash, GrubHub, Postmatesなどを始めたので、現在はこの新興業界は”初心者”で溢れかえっていると言う。

その結果何が起こったのか?過剰な働き手が流れ込みアプリで仕事を見つけることが困難になった。その結果、登録はしたものの新たな仕事に就けないと言う弊害が起きている。

*そんな問題を解決するために、ギグワークを検索できるサイト”Gigsharks”が,ギグワーカーから立ち上がっているのが極めてアメリカらしく好意的に思う。

当初から、ギクワークと言う働き方は便利な反面、ボラティリティが高い賃金形態、同時に”単発”という働き方ゆえに、社会保障や福利厚生を受けられない点は常に批判にさらされている。人によっては”ギクワークは搾取経済を体良く言い換えたものである”と言う批判をしている人も多い。

実際、2020年1月、カリフォルニア州では、UberやDoorDashなどが反対するギグ法案(AB5)がで可決されていて、ギグワークを提供する会社にとってはチャレンジドな状態となっている。

確かに参入障壁が低く、手軽に働ける環境を提供してくれるギクワークと言う働き方は短期的な目的達成のために極めて機能する仕組みであるものの、記事にある通り、ライフワークとして取り組む場合にはまだまだ課題が多いのは間違いない。

アメリカで起きている事象は遅かれ早かれ日本でも起きる現象であることを考えると、今後日本のスタートアップの勝者は、ギグエコノミーの負の部分を解決できたところに勝機が生まれると思う。


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