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仏像をめぐるぐるりのこと

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2ヶ月に一度、大阪キタ・扇町の「扇町ミュージアムキューブ」内談話室カフェ「マチソワ」にて、仏像トーク「仏像をめぐるぐるりのこと」を開催しています。 マチソワ(大阪市北区南扇町6…
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#京都

薬師如来と阿弥陀如来と浄瑠璃寺

薬師如来と阿弥陀如来 薬師如来と阿弥陀如来についてお話します。 薬師如来は東方の浄土を司る如来さんです。 東方は朝日が昇る方向で、朝の向こう、つまり昨日、過去を表しています。過去というのは苦悩の象徴であり、そのため、お薬師さんは苦悩を取り除いてくれる薬壺を左手に持っています。 阿弥陀如来は、西方を司る如来さんです。 西方は夕陽が沈む方向で、夕方の向こう、つまり明日、未来を表しています。未来というのは願望も込めて理想の象徴です。これには、あの世という意味もあります。そこ

神仏習合のこと

露 天神社(お初天神)の節分祭 明治の廃仏毀釈でおかしくなったけど、もともと日本の信仰の姿は、神仏が習合していました。 たとえば、露 天神社(お初天神)の節分。 豆まきが行われたあと、護摩焚きがおこなわれます。 その際、修験道のお坊さんが参列し、宮司がお祓いをします。 その後、修験道のお坊さん、山伏さんが般若心経を唱えながら護摩を焚き、木札を火にくべる。 神社で、神職と僧侶が共同しておこなう行事です。 西大寺の秋祭り 次は、奈良の西大寺の秋祭り。 神輿が出発するのは西