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詩25 「末路」

「本当は私に興味なんてないんでしょう」
醜悪な問いを吐き出しかけて飲み込んだ
胃の中で苦さとしょっぱさが渦巻く
「私を見て」と言えなくて
「かまって」と言えなくて
そのまま大人になった末路がこれです

「本当は私に興味なんてないんでしょう」
問われているのは私自身かもしれない
そう思いながら黙って見ている
「私を見て」と怒って
「かまって」と泣いて
行き場のない少女が私のなかでうろうろしている
それを放置した末路がこれです


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