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レビュー 22/23 リーグアン 第8節 ナント×RCランス

こんにちは。今回は9月19日に行われた、22/23 リーグアン 第8節 ナント×RCランス の試合のレビューをやっていきます。



この試合の両チームのスタメン

黄:ナント 緑:RCランス



持ち前の守備力で快復の兆しが見えたが

今シーズンのナントは点が取れないまま、第7節までに挙げた勝利数はわずか1と、寂しい状況が続いています。

また、直近2試合ではリーグ戦でロリアンとヨーロッパリーグでカラバフにそれぞれ3失点ずつ喫して持ち前の守備の面でも歯止めがかかっていない状況です。

この試合では爆発的な攻撃力を持つ相手を前にして、昨シーズン顕著だった粘り強い守備を展開しました。

前からの守備の意識は全体としてありながらも、中盤2枚がそのまま中盤についていき、相手を苦しめました。

特に狙っていたのは相手のゴールキックのシーンから。同数のプレスと配置でパスコースを絞り、奪えば高い位置で人数をかけて攻撃を仕掛けるといった形で試合をコントロールしました。

RCランスのゴールキックに対してのナントの配置

攻撃時はムトゥサミがアンカー気味に振る舞い、そこからの展開には苦しんだものの、高い位置での守備を軸にして相手よりシュート数で上回りました。

後半に入って、少し守備のラインが下がってお互いの中盤がぽっこり開くような状況になりましたが、持ち前の守備で何度も相手をシャットアウトしました。

結果的に相手に得点は与えなかったものの、得点することができればなおさらよかったでしょう。先ほども述べたようにここ最近は攻撃でうまくいかずに、それが守備にも悪影響が及んでいる状況でしたが、ようやく快復の兆しが見えてきました。

昨シーズン2桁得点を挙げて前線を支えたコロ・ミュアニがチームをさって、大黒柱のブラス含めなかなか前線の選手のコンディションが上がってこないのはすぐには解決できそうにない課題ですが、それでもこの硬い守備を軸に最小得点で守り抜くという姿勢で戦っていけばここからまた順位は上がっていくでしょう。



フォファナだけじゃないRCランスという組織

中盤の要並びにチームキャプテンのセコ・フォファナが久しぶりにフル出場を果たしたこの1戦。

フォファナがいなくとも無敗を維持してきたRCランスですが、その影の役者がこの試合でも躍動しました。

序盤は前からの守備を展開する相手に苦しめられましたが、徐々に個々の良さが表れるようになってきました。

GKのサンバは複数人にそのパスコースを遮られながらも、エデルソンばりのキックで状況を打開し、その目の前にはるダンソはリュディガーのように持ち運ぶ力で攻撃を活性化。

中盤のフォファナはムトゥサミの完全なマンマークにつかれながらも、相方のサメドがボックス内に飛び出す動きを見せるなどしてサポート。

両翼のカボとフランコフスキはこの試合は守備で躍動。特に右のカボはこの試合で両チーム最多のデュエル勝利数(9回)とタックル数最多(8回)。

前線の選手は言うまでもなくですが、個人的MVPはシャドーの一角、フロリアン・ソトカ。彼は背後のアクションのタイミングと質が完璧で、配給役でも高水準のパスを提供しました。

20分過ぎから徐々によさが出始め、ソトカがフリーマンとして動き始め、攻撃の幅に厚みをもたらします。しかしこの試合では強固な守備ブロックを敷く相手に対して最後までネットを揺らすことはできませんでした。

得点は奪えなかったものの、久しぶりにほぼ完全な戦力で戦うことができたこの試合。個々の能力が際立った試合で、今後に向けて明るい材料が増えました。

次節は強豪リヨンをホームに迎えますが、リヨンはアウェーで未勝利のためRCランスとしてはポジティブな気持ちで臨むことができるでしょう。

この好調なRCランスを誰が止めるのかがとても気になるところではありますが、そう簡単に崩れるようなチームではないだけに今後に注目です。



9月19日 0時5分 22/23 リーグアン 第8節 ナント×RCランス

会場: スタッド・ドゥ・ラ・ボージョワー

ポゼッション率: ナント 42%  RCランス 58%

総シュート数(枠内): ナント 12本(4本)  RCランス 8本(2本)

パス本数(成功率): ナント 416本(85%)  RCランス 584本(88%)


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