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神田伯山独演会@太田市新田文化会館(2022/10/18)【講談編#31】

こんばんは。飯山大五郎です。

先日、神田伯山独演会に行ってきました。会場は、太田市新田文化会館です。初めて伺う会場です。

この独演会、本来ですと7月に開催される予定でしたが、伯山先生が濃厚接触者になった関係で、10月に延期となっていました。満を持しての開催です。さて、どんな演目が聞けますやら。

この日の演目は、こんな感じでした。

○「三家三勇士 和田平助鉄砲切り」神田梅之丞

この日の開口一番は梅之丞さん。読み物は「和田平助鉄砲切り」。梅之丞さんでは初めて。和田平助が酒好きであるところから出た梅之丞さんのお酒にまつわるエピソードがなんとも可笑しい。それを聞くと、酩酊状態であったにも関わらず鉄砲切りをしてしまう平助がいかに名人だったかわかるなあ。

○「源平盛衰記 扇の的」神田伯山

お待ちかね伯山先生登場。1席目は『源平盛衰記』より「扇の的」。今日もぎゅぎゅぎゅっと5分で。席が高座と近かったからか、那須与一が「臨・兵・闘・者・皆・陣・列・在・前」と唱える時の手の動きがすごく新鮮に映りました。結果がわかっていてもドキドキするのは流石です。

○「難波戦記 荒大名の茶の湯」神田伯山

一度下がってからの2席目は『難波戦記』より「荒大名の茶の湯」。「茶道の名家」と言われてしまい困った荒大名たちが、見よう見まねで巻き起こす茶の湯の場は、今回も絶好調です(笑)。その後の展開での気品の高さが、より面白味を増しています。

○「万両婿」神田伯山

再び下がってからの3席目は「万両婿」。この読み物、最近までやらなくなっていたよう。時代に合わせていく必要はあるのでしょうね。真っ直ぐに生きていても、理不尽なことは起こってしまう。それでも折れずに真っ直ぐに生きていれば、小四郎みたいになれるかな、と勇気をもらいました。

〈お仲入り〉

休憩です(15分程度)

○「赤穂義士本伝 南部坂雪の別れ」神田伯山

お仲入りを挟んでの4席目は季節の読み物『赤穂義士伝』より、伯山先生がお好きだという「南部坂雪の別れ」。「敵を欺くにはまず味方から」とはいえ、瑤泉院さまと内蔵助とのやりとりは、討ち入り本懐を遂げることができると知っているこちら側からすると、胸を締め付けられ、なんとも切ない。ぐっと来ますね。季節ですね。


いやあ楽しかった。群馬まで来た甲斐があったなあ。それではまた。

(追伸)
冒頭の写真は、物販で購入した、久世番子『ひらばのひと(3)』と、この日から先行販売だった、中央公論新社・編『講釈場のある風景』です。もちろん、サイン入り!

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