神田愛山・宝井琴調〜夏の会@らくごカフェ(2022/07/17)【講談編#15】
こんばんは。飯山大五郎です。
先日、神田愛山・宝井琴調〜夏の会に行ってきました。会場は、お馴染みらくごカフェ。愛山先生と琴調先生は1974(昭和49)年入門の同期。らくごカフェでは定期的に二人会をおやりになっています。まくらやクスグリの中でお互いを弄ったりしているのを見ると、仲良しなんだなあ、と思います。毎回足を運びたいと思う会です。
この会は発表段階で根多出しをされていたので、どんな読み物なんだろうなとか、先生が読むとどんな感じなんだろうとか、想像しながら向かいました。
○「團十郎と馬の足」宝井琴調
前座なしでいきなり琴調先生が登場。読み物は「團十郎と馬の足」。初めて聞く読み物ですが、あらすじは落語の「武助馬」ですね。講談では市川團十郎や武助の母親などの登場人物や、武助がなぜ馬の足などの役を演じているのかが詳細に描かれていました。母親の登場で、人情味がグッと増します。滑稽なところもしっかり入っていて、講談で聞くのもいいなと思いました。
○「出世の高松」神田愛山
続けて愛山先生が登場。読み物は「出世の高松」。松鯉先生の十八番でもあると言われてましたが、今まで聞いたのは全部愛山先生がお読みになったものなんですよね。ト書きのビシッとした読みと、途中のジジババがお香でいい気分になっているところや、道具屋とのやりとりのところなどの柔らかい読み、その両方を味わえました。
〈お仲入り〉
休憩です笑(10分程度)
○「講談私小説 ベラ」神田愛山
愛山先生の2席目は「講談私小説 ベラ」。ベラは講釈師・品川陽吉の家のベランダに遊びに来ていた猫。この読み物は、陽吉と猫とのほんわかとした世界が描かれています。この読み物を聞いていると、ベランダで日向ぼっこをしているようなポカポカとした心持ちになります。陽吉が引越しするときのベラとのやりとりがまた素敵なのです。
○「大岡政談 人情匙加減」宝井琴調
琴調先生の2席目は「大岡政談 人情匙加減」。大岡様の声とそっくり(!?)な琴調先生が、大岡政談を。琴調先生がおやりになる加納屋と松本屋の悪い感じが際立ちます。お浪はあまり詳しく描かれていない印象で、大家さん・元益 対 加納屋・松本屋のお白洲での場面が濃いめの印象でした。大家さんと元益のやりとりが面白かったです。
2時間たっぷり、充実した時間でございました。次の開催は冬になるのでしょうか。それではまた。
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