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神田愛山・宝井琴調〜冬の会@らくごカフェ(2023/02/03)【講談編#42】

こんばんは。飯山大五郎です。

そういえば、「らくご」カフェなのに落語会には行ったことがないなあ…なんて考えながら、先日、お馴染みらくごカフェに行ってきました。この日は、「講談界のトムとジェリー」こと、神田愛山先生と宝井琴調先生の二人会、「神田愛山・宝井琴調~冬の会」でした。昨年7月の夏の会以来の開催です。

この会は、講談界のベテラン二人が昔の講釈場の雰囲気をお届けする会で、たっぷり2席ずつお読みになります。愛山先生は日本講談協会、琴調先生は講談協会に所属されているので、なかなか一緒に上がる機会のないお二人なだけに、毎回楽しみに通っています。どんな読み物が聞けますやら。

この日の演目は、こんな感じでした。

○「三方ヶ原軍記」神田愛山

前座さんなしで、そのまま愛山先生登場。一席目は「三方ヶ原軍記」。「頃は元亀三年…」と、講談師が修羅場調子を学ぶ、入門的な読み物ですが、聞き手からすると、高難度の読み物。愛山先生はまくらの中で大まかな解説をされてから読み始められるので聞きやすかったですし、終わり方も面白かったです。

○「新釈諸国噺 貧の意地」宝井琴調

続けて琴調先生登場。読み物は、太宰治・原作『新釈諸国噺』より「貧の意地」。初めて聞いた読み物。「類は友を呼ぶ」なんて言葉がありますが、この読み物でも、曲がったことが大嫌いな男たちが集まる。彼らの中で10両の小判を巡りひと騒動起き、そのやり取りの面白さと、読み物の終わり方の綺麗さがよかったです。

〈お仲入り〉

休憩です(15分程度)

○「柳生旅日記 一突半助」宝井琴調

仲入りを挟んで、琴調先生の二席目は『柳生旅日記』より「一突半助」。これも初めて聞いた読み物。半助が柳生十兵衛から習って「突き」を極めたように、一つのことを極めるというのは、琴調先生や愛山先生が講談を長年読んできた姿と重なり、かっこいいなあと思いました。下郎と武士とを見事に読み分けされているよなあ。

○「清水次郎長外伝 荒神山の間違い 仁吉の最期」神田愛山

愛山先生の二席目は、『清水次郎長伝』の外伝、「荒神山の間違い」4話分のあらすじをざーっと5分ほどにまとめられ、「仁吉の最期」へ。義兄弟・長吉のために離縁までして助太刀した仁吉。元の義兄弟であった安濃徳への仁吉の啖呵が実に気持ちいい。私も兄弟がいますが、見習いたいところです。かっこいい最期でした。


いやあ楽しかった。次は夏の会ですかね。半年後を楽しみに頑張っていこうと思います。それではまた。

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