神田伯山独演会@YCC県民文化ホール(2022/09/17)【講談編#26】

こんばんは。飯山大五郎です。

先週になりますが、神田伯山独演会に行ってきました。会場は、山梨にあるYCC県民文化ホールです。初めての会場。独演会は小ホールでの開催でしたが、その隣にもかなりの列が。聞いてみると、ヴァイオリニストの高嶋ちさ子さんのコンサートがあるとのこと。それを横目に、小ホールに向かいました。さて、この日はどんな読み物が聞けますやら。

この日の演目は、こんな感じでした。

○「笹野名槍伝 海賊退治」神田梅之丞

この日の開口一番は、梅之丞さんで「海賊退治」。梅之丞さんで聞くのは初めてかも。人は見た目で判断してはいかんし、「能ある鷹は爪を隠す」とはこのことだなあと思いました。権三郎がすごくかっこいい。梅之丞さんの声はのびやかで、所作も綺麗でした。

○「源平盛衰記 扇の的」神田伯山

いよいよ伯山先生登場。1席目は大河ドラマにちなんで『源平盛衰記』より「扇の的」。馬の鳴き声のところは、久々に静まりかえっているところからのスタートでした(笑)。那須与一が矢を放つ前の神々への祈りの後の静寂によって、波風が落ち着いている様子がスッと目に浮かびます。

○「難波戦記 荒大名の茶の湯」神田伯山

2席目は滑稽な読み物、『難波戦記』より「荒大名の茶の湯」。事情があって増えた茶を前に葛藤する福島の姿がなんとも可笑しい。茶会の場面がめちゃくちゃ面白くて印象が強く残るのだけど、この計略は掛け軸からが本番なんだよね(笑)。実際はそんなに単純なものではなかったのかもしれないけど、人間関係って重要だなと思いますね。

○「赤穂義士銘々伝 大高源吾」神田伯山

3席目は、この日から解禁になった(笑)『赤穂義士伝』より「大高源吾」。伯山先生で聞くのは初めてかも。「あした待たるるその宝船」が腑に落ちない其角の姿から始まっていく。煤竹売りと宝船の絵売りの講釈があって、其角の誤解の意味がようやく分かった。其角が意味に気づいたこと、源吾は言葉にせずとも、嬉しかっただろうなあ。

〈お仲入り〉

休憩です笑(15分)

○「徂徠豆腐」神田伯山

お仲入りを挟んでの4席目は「徂徠豆腐」。「日本一の豆腐」という言葉が偽りでないのだと分かるくらい惣右衛門の良い食いっぷり。ものすごく美味しそう。色々ある商品の中から豆腐を選んだり、おまんまを辞退したりと、惣右衛門の武士としての姿がかっこいい。私の過ごし方を省みるきっかけになって、頑張っていかなきゃと思える。


たっぷり5席堪能して終演。いやあ楽しかった。それではまた。

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