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令和の歳時記 ハルリンドウ

季節は次々と巡り行く。その季節の中で一番快適に過ごし易い季節は5月なのではないだろうかと私は個人的に考えている。

熱くも寒くもない太陽の温もり、そしてたおやかに流れて来る風が心を和ませてくれる。一歩森に入ればまた気持ちが爽快になる。

ハルリンドウ15-3

青空と同調して美しい花々が咲き乱れている。特に私の目を奪って感動させるのはハルリンドウの群生だ。

秋に咲くリンドウは単発的で色も紫っぽい。しかしハルリンドウは森の林床を絨毯のように敷き詰め青空をそのまま地面に反映させたように水色で美しい。

しかもおっとりとした清楚な雰囲気さえある。その光景に言葉を失ってしまう。ツボミから開花まで花はまるでツクシが競って天を目指している様子に重なる。

ハルリンドウ7


花の大きさは2cm程で高さは10cmくらい。香りはほのかな酸っぱい香がする。このハルリンドウの名前は秋に咲く『竜胆』にハルが付いただけだ。

私はハルリンドウが咲いている絨毯に腰を降ろし一時の幸せを感じていた。森の中ではウグイスがさえずり出しミツバチが受粉に訪れる。

ハルリンドウ15-1

この満足感は何だろう。5月はよく5月病というがそれは自然に触れあっていない人に当てはまるのではないだろうか?と勝手な想像をしてみた。

実際、私などは町で暮らしているが週末になると決まって自然の中へと出掛けていく。

そうすることで心身ともにリラックスしてまた明日から頑張ろうと思うのだ。もしこの季節に心が不安定な時は森へ行ってハルリンドウを見よう。

桜の花見と違ってもっと有意義な時間を満喫することは間違いない。


ハルリンドウ2


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