葬式の立ち回り

葬式に参列したという話。

義理の父、というものの妻の両親は離婚していて会った事がなかった。まさか棺に入っている状態が初対面にして最後の対面になるとは。まじまじ見て良いものでもないし、見たとて「似てますね」というのも何か違う。

ここで私の役割として、故人を偲んでいるがそこまで感情を出す立場ではない。しかし妻の親族に対し何か言葉をかけるというのも違う。みんなドライだし。薄ら悲しい雰囲気があるが、別れを惜しむ空気ではない

親戚と長らく会ってなくてもフランクに世間話が出来るほどのスキルもない私に残された役割は、我が子や甥っ子姪っ子を飽きさせないということ。まあこれも難しい。

甥っ子姪っ子と遊ぶという事は、義弟の手持ち無沙汰を奪ってしまいかねない。義弟もまた誰にでも社交的ではなく、立ち回りに困っていそうなのだから。しかも年上の義弟。ややこしい。

結局待合室的な部屋には最初コーヒーを飲んだくらいで、あとはロビーで時間を潰す。

解散の時に「来てくれてありがとう」と義妹に言われたが、「義父の為に」とか「忙しいのに休み取ってくれて」とかの意味ではなく、「子供達と遊んでくれて」であってほしい。

私は甥っ子姪っ子にとって、遊んでくれるおじさんでありたいのだ。

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