J・エドガー(2011年)
イーストウッド監督作、ディカプリオ主演。
アカデミー賞が欲しくて、意欲的に悪役やら色々やっていたディカプリオ…懐かしい感じすらしますね。
稀代のワル、フーバー長官を、イーストウッドが描いたのですが、正直もっと突っ込んでくれたほうが面白かったかも?
映画では触れられていませんが、マフィアと癒着していたようだし…。
特殊メイク、昔に比べれば発展したことは確かですが、まだ不自然です。そこに目が行ってしまうのは、映画としては失敗ですね。
特にアーミー・ハマー…宇宙人みたいです。
特殊メイクを目立たせないためなのか、全体的に照明は暗めです。
内容的にも明るく暖かい内容ではないので、寒々しい色味と暗めの画面で進みます。
トルソンはフーバーの恋人というか配偶者だったということですが、それにしても、トルソンも秘書のギャンディも、長年に亘ってフーバーに尽くしてきたのはなぜなのか…彼の全てに賛成していた訳ではないにしろ、結果的には全ての指示に服従してきたわけで。
そういう点も描いてほしかったですね。
「ミルク」のダスティン・ランス・ブラックが脚本を書いているので、同性愛については逃げずに描きたかったのでしょう。
2時間ちょっとにまとめるとなると、抜け落ちる要素が多くなるのもやむなしということかな…。
下世話にまとめると、自分らしく生きられなかった壮大なこじらせ男しかもマザコンが、回りの誰も信用できず、その疑心暗鬼で大統領の秘密まで掌中に収めずにはいられなかったって話ですね。
私には、権力欲は全く分かりません。
もっとかっこ悪いところいっぱい見られているのに、「年だから」と言った医者に「二度と部下の前で恥をかかせるな」とか、感覚がちょっとズレてます…だからこそ、独自の道を突っ走れたのかもしれませんが。
母親が毒親だったからといってフーバーのやったことが正当化されるわけではありません。
ジュディ・デンチは、強い母ではありますが、特筆するほどの役ではありません。
リンドバーグ及び彼の息子の誘拐事件というのは、アメリカ人にとっては大きな人物でありできごとのようですね。日本人の感覚とは違うようです。
クリスティはイギリス人ですが「オリエント急行殺人事件」の元にもなってます。
リンドバーグの息子の誘拐事件についても、作品見てみたくなりました!
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