戦場のメリークリスマスを少し語ろう(坂本龍一さんを偲ぶ)

初めて観たのは遥か昔
学生だった私は翌日友人に感想を聞かれ話しの途中で感極まって泣いてしまった
それでも泣きながら話すから友人がちょっと引いた

ジャワ島の日本軍俘虜収容所
収容所長のヨノイ大尉
移送されてきた英国軍少佐セリアズ

当時の自分を思い起こしてみる
実践は伴わないが脳内は頭でっかち
ませていた
肉体関係が汚らわしいものに思えて
男女間にある愛が信じられんだった頃

凛として日本刀のようなヨノイ
華やかに動じないサーベルのようなセリアズ
2人は似ていて捕虜なのに対等な気がした
ヨノイはセリアズに惹かれている
ドキドキというより感心した

処刑されるのをヨノイの主張で捕虜として生き延びたセリアズ
大人しくはしていない

捕虜仲間を斬ろうとするヨノイの頬にキス
衝撃は卒倒するほど
セリアズが生き埋めにされるキッカケになった

セリアズが息絶えた夜
見張りを散らして近づくのはヨノイ
遺髪を切り胸にしまう
そして敬礼
セリアズを敬う

終戦後ヨノイは処刑されるけどセリアズの遺髪を持っていた

愛があると思ったんです
その愛は説明しにくいけれど
捕虜で同性で惹かれても困難しかないのに
心はどうしょうもない
でもやはり時代や境遇が許さない
そこでみせられたもの
その愛は信じられると思ってしまった
頭でっかちで少々捻くれてたあの頃の私
まだまだ純粋でした

ヨノイの坂本龍一は美しかった
セリアズのデヴィッド・ボウイも美しかった

あの時の感情が今もいろいろ影響しています
戦メリに出会って良かったと思う

坂本さん
心よりご冥福をお祈り申し上げます

#戦場のメリークリスマス #戦メリ
#坂本龍一


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