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5章 「お勉強のその先」へ踏み出そう ※出版記念 無料チラ見せ公開※

上級編: 広げる・伝える・増やす・与える

学校でも塾でも、教えてくれない。
けれど、大人になったら……いや、大人になる前に
わかっておくと確実に得することがある。
受験勉強では教えてくれない、学べない。

それは「世界の広さ」と「社会の仕組み」。

10代で君が想像しているよりもずっと世界は広いし、
人も価値観もルールも多様だし、
社会は、お勉強でできているわけじゃない。
面白いことだらけなんだよね。
ただ言われた通りに真面目に受験勉強をするほど、
その面白さに気づきにくくなるとしたら、
それってもったいない気がしない?

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▶️ 学校の「外の世界」を広げよう

「はじまりの街」──。
ゲームでもマンガでも、主人公は最初の街で、何ももたない状態でスタートする。マサラタウンだったり、フーシャ村だったり。

そこから冒険の旅が始まって、彼らは新しい経験をしたり、苦戦しながらもイベントをクリアしたり、未知のアイテムを手に入れて、より広い世界に突入して、物語は進んでいく。

君が今いる場所は、それと同じ。

大した武器も装備もない、そもそも経験もない状態で、なんだかよくわからない世界に飛び込もうとしている。
大人たちからは「これが役に立つよ!」、「これが武器になるから大丈夫!」と言われたから、その習得に時間と労力を注いできた。

さあ、未知の世界に飛び出そう!

……って言われて、君はその世界で活躍できそう?

たぶん「ちょっと待ってよ! まだ何もわからないのに!?」ってのが普通の感覚だと思う。

そりゃそうだ。
今までのお勉強を、新しい世界でどう使えばいいのか、どう使えば役に立つのか。その方法は教わってない。
「π!」とか「サ行変格活用!」とか「墾田永年私財法!」の使い方を知らない。呪文っぽいけど、唱えてみても何も起きない。
「知っておけば役に立つよ!」と教わってきたはずなのに、利用法がわからない……。

それは君だけじゃなくて、どんなにお勉強ができる人でも、10代でその知識を「使ったことがある」人は、ほとんどいない。

なぜかというと、使うフィールドを経験していないから。
どの相手にどんな状態のときにどう使っていいのか、どうやったら意味のある使い方ができるか、経験していないからわからない。

学校では「使える可能性の高い知識」を教えてくれるけど、使い方や使えるフィールド、効果的な使い方までは教えてくれない。
冒険の地図の全体像も攻略法も、学校では教えてくれない。
というよりも、そもそも「人によって違う」から教えられるようなものじゃない。

それなら、さっさと自分で試してみればいい。

10代のうちは、将来の冒険の地図も活躍フィールドもわからない。
マンガもゲームも、最初から揃った状態では始まらない。それなら大学生や社会人になる前に、どうせいつかはやるんだったら、今のうちに経験しておいた方がいい。

世界は勉強だけじゃないし、学校だけじゃない。
知ってる世界を「広げる」。
それだけで、勉強や大学の意味が変わっていく。

▶️ 冒険のお供に「3つの要素」

いきなり「魔王を倒しに!」とか「ひとつなぎの大秘宝!」が目的なわけでもない。ちょっとだけ、人より先に「学校の外の世界を覗いてみようかな」くらいの感覚で、知ってる世界を広げる。

もちろん自分一人では、心細かったり不安だったりもする。
じゃあ何があったら、もうちょっと安心して踏み出せる?

ぼくの答えは簡単で、3つの要素があればいい。
それは、「仲間と道具と情報」。

マンガやゲームの世界でも、ドラマや映画でもそうだよね。
一緒に何かを目指す仲間がいて、必要なアイテムや武器と、それを揃えるお金を増やして、達成のために必要なヒントや情報を集めていく。あのマンガも、あのゲームもそうだよね。

リアルな社会でも同じで、仕事や研究、スポーツや音楽でも、「仲間と道具と情報」があるとスムーズに進みやすい。個人でやっているように見える棋士やパティシエや小説家だって同じこと。
この3つの要素が、物語を面白い方に進めてくれる。

むずかしい言葉にすると、経営学では「ヒト・モノ・カネ・情報」と言われたりもする(何でカタカナなのかは、ぼくも知らない)。
会社を経営している人にとっては「モノとカネ」は定義が違うとしても、「何かを実現するための道具」という意味では、10代のうちは「道具」でまとめちゃって充分だ。

ということを踏まえて。
とりあえず「情報」は、誰でも手に入れられる。
誰でも手に入れられるのに、「疑う」や「考える」や「面白がる」をするかどうかで、大きく価値が変わるものが、情報だ。

そこから「妄想する」と「書く」をしてみると、けっこう道具(モノとカネ)も集められる。

そして何より、仲間が増えるとしたら?
その仲間が、自分よりモノもカネも情報も、もっていたとしたら?
「自分の世界を広げる」を考えて動いてみると、気づけば仲間も道具も情報も、自然に増えていく。
「助けてもらえないとできない」じゃなくて、「助けてもらえたらできる」のチャンスの種類が多いのが、今の時代。

はじまりの街で、ずっと準備や練習やテストをしてるだけじゃ気づけない。面白い社会や知らない世界や人を「覗き見」していく感覚で、とりあえず世界を広げてみない?

「そうは言っても、ちょっと怖い」
「今はまだ、自分は何ももっていない」
「ちゃんと準備もできていない……」

って、それこそ「うるせェ!!! いこう!!!!」なんだよね。
できない理由、やらない理由を並べても始まらない。
さあ、新しい世界を広げよう。どんっ!!

▼続きの目次

▶️「 プレイヤー」になろう
▶️  レベルアップのための経験値
▶️「伝える」のその先へ……
▶️  何を「増やす」と得をする?
▶️「経験と視点」が信用を生む
▶️「信用」の増やし方
▶️  社会は「与える人」でできている
▶️  社会は「与える人」で進化する
◇ 3分コラム 10代の横顔 file.04「梅ジュースで、人を巻き込む町おこし!?」
◇ 5分ワーク 「広げるガチャ」のチュートリアル

(🔽第6章につづく)


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