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読書記録 星を掬う

まるまるです。

町田そのこさんの「星を掬う」を読んだ。
「52ヘルツのクジラたち」が映画化されていてとても気になっていたのだが、なかなかハードな内容らしいのと大分が舞台と聞いて見るのをやめた。

「星を掬う」もなかなかハードな内容なので家族関係でトラウマがある人は読むのをやめた方がいい。
映画と比べてある程度作品と距離を取れるのが小説のいいところだと思う。
映画だと視覚、聴覚からの情報があり解像度が高い。
その分作品に入り込んでしまうので刺激が大きくなってしまう。
小説だと自分の頭で独自に情報を補完しながら俯瞰的に物語を読めるので物語の第3者としての視点でいられる。
ある程度距離を取って楽しめるのが小説のいいところだと思う。

この小説は家族との関係に悩みを抱える4人の女性が登場する。
4人の女性が共に暮らすなかでそれぞれが自分の過去を理解し折り合いをつけていく。
相手から傷つけられたとき、相手を責めることで全て解決するのだろうか。
そして反対に一生自分の人生を否定し続けて生きていかなければならないのか。 
読者はこれらを問われる。

4人がどのように前を向いて新しい人生を過ごしていくのか、ぜひ前向きに応援してほしい。

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